今回は、株式会社Zenyum Japan代表取締役社長、伊藤祐氏にお話を伺ってきました。
「シュウカツ部!」だけの特別なインタビューです。
ぜひご覧ください!
会社名称 | 株式会社Zenyum Japan |
取締役 | 伊藤 祐 |
設立 | 2021年9月7日 |
主な事業 | 歯列矯正の透明マウスピース「ゼニュムクリア」の開発、販売 |
会社所在地 | 東京都港区新橋1丁目1−13 アーバンネット内幸町ビル 3F |
会社HP | https://www.zenyum.com/jp-ja |
- 1 ①事業内容について教えてください。
- 2 ②現在の事業に至るまでの経緯を教えてください。
- 3 ③学生時代と比べ精神面に大きく変化があるように感じますが、何かきっかけがあったのでしょうか?
- 4 ④外資系のスタートアップに向いている人の特徴はどのようなものでしょうか?
- 5 ⑤外資系のコンサルティングファームに向いている人の特徴はどのようなものでしょうか?
- 6 ⑥伊藤社長はどのように就職活動の対策をしていましたか?
- 7 ⑦面接が通りやすくなるコツ、みたいなものはあるのでしょうか?
- 8 ⑧伊藤社長がもし24卒の就活生になるとしたら、どういった対策をしますか?
- 9 ⑨伊藤社長が今までの社会人人生の中で学んだことはどのようなことでしょうか?
- 10 ⑩最後にPR事項がございましたらお願いします。
- 11 ↓ゼニュムの矯正無料診断はこちらから!
①事業内容について教えてください。
弊社は株式会社Zenyum Japanと申します。
親会社であるZenyumは、2018年にシンガポールで設立されました。その後、マレーシア、タイ、台湾、ベトナム、香港などに展開し、2021年に日本に進出しております。LVMHと戦略的提携関係にある投資ファンド「Lキャタルトン(L Catterton)」や、世界最大規模のベンチャーキャピタル「Sequoia Capital」などから総額5600万ドル(約61億3000万円)の資金を調達し、LinkedInによる「シンガポールのトップスタートアップ企業 」に3年連続で選出されるなど、日本のみならず世界で注目されている企業です。
「Make Asia smile More」というブランドミッションの元、デンタルケア領域中心にビジネスを展開しています。日本では透明マウスピースによる矯正サービスのみ展開しておりますが、他国では電動歯ブラシや歯磨き粉、フロスやホワイトニングなど幅広く展開しております。
日本でメインで展開している歯列矯正の透明マウスピースサービス「ゼニュムクリア」についてご説明します。日本で一般的に認知されている矯正は「ワイヤー矯正」ですが、それと比べて大きなメリットがあるサービスです。
価格は従来の半額から1/3、スマートフォンアプリを活用することで通院も最小限、治療中も目立つことがない、という画期的なサービスになります。私自身もユーザーとして半年間ほど矯正を実施したのですが、半年でとても歯並びが良くなりました。
治療開始前に、以下のようなシミュレーションをお出ししていて、安心して治療をスタートいただけるのも、高く評価いただいているポイントです。
②現在の事業に至るまでの経緯を教えてください。
大学に入学したはいいものの、「自分はいったいどんなことをしたいんだろう…?」と悶々と悩んでしまっていました。周りの友人は、インターンとしてバリバリ働いていたり、海外のNPOに参加して社会貢献に勤しんでいたりと、非常に充実しているように感じました。ぼく自身もそのようなことをやってみたい気持ちはもちろんあったのですが、なかなか飛び込む勇気が出ず、時間だけが過ぎてしまっていました。「なんで自分だけ何もできていないんだろう」と周りと自分を比べて、苦しい思いを抱えていましたね。
3年生になると、周りは就職活動を意識し始め、ぼくもその波に飲まれて就職活動を開始しました。先に述べたように、自分がやりたいことは明確には見つかっていなかったのですが、「全力で仕事に打ち込みたい」「社会に貢献したい」という気持ちは強くありました。また、「どうせ一生懸命働くなら、年齢ではなく実績で評価してもらえる環境に行きたい!」とも思っていましたね。今から思うととても生意気ですが…。
上記のような動機を持って業界や会社をいろいろ調べていると、「コンサルティング業界に行きたい!」と思うようになりました。若いうちにたくさんの経験が積めるし、仕事を通して多くの会社や業界のことを知ることができる、そして成果を出すことができればどんどん評価も得られる。そのような印象を持ったのです。就職活動はコンサルティングファームに絞り、最終的には外資系コンサルティングファームである「アクセンチュア株式会社」から内定を頂くことができました。
アクセンチュアでは、コンサルタントとしての作法やスキルを叩きこんでいただいたり、尊敬する友人がたくさんできたり、今でも本当に感謝しています。アクセンチュアでの経験抜きには、今の自分は存在しないと言い切れます。
ただ、学生時代に想像していたよりも仕事はハードでした。入社して3年目のときには、海外でのプロジェクトに参画することになり、仕事だけではなく英語力もつけないといけないという非常に厳しい環境に身を置くことになりました。とてもつらかったのですが、そこではじめて「英語を使って仕事をする」という経験もでき、その後のキャリアが一気に広がりました。
海外でのプロジェクトが終わった後、「身に付けた英語をもっと活かしていきたい」「アクセンチュアよりも小さな組織で、より大きな責任と裁量を持って働きたい」という想いが強くなり、同じく外資系コンサルティングファームである「フロスト・アンド・サリバンジャパン株式会社」に転職しました。フロストでは本当に幅広い領域の仕事を任せていただきました。
一部上場企業の経営計画策定やプロモーションプロジェクトのマネジメント、セールス活動、長期インターンシップ制度や社内トレーニングシステム設立、Webメディアへの連載やカンファレンスでのプレゼンテーションなどなど、はじめての経験もたくさんありましたが、本当に楽しく仕事をさせていただくことができました。
アクセンチュアとフロストで約8年ほどコンサルティング経験を積んだ後、「自分は本当にコンサルタントとしてのキャリアを突き詰めていきたいのだろうか?」と自問自答することが多くなりました。
前提として、コンサルタントは「アドバイザー」です。クライアントであるお客様が、現状どうなっているのか、どんな課題を抱えているのか、それをどう解決すべきなのか、提言させていただくお仕事です。非常にやりがいもあり、楽しい仕事ではあるのですが、「自分自身で事業を推進して、社会に貢献していく」という方向に行きたい、と思うようになりました。今まで得た経験やスキルを活かして、自分自身が主人公として事業を創る、という仕事がしたくなったのです。
そんなことを思っていたときに、「OYO HOTELS JAPAN合同会社(現Tabist株式会社)」にお声がけをいただきました。親会社であるOYOは、当時ソフトバンク・ビジョン・ファンドなどから、10億ドル(当時のレートで1,100億円強)の投資も受けており、非常に勢いのある会社でした。
その会社で、社内コンサルティングチームの一員として入社し、その後Head of Strategy(戦略企画室長)として、事業拡大や業務最適化などを推進するという非常に貴重な経験をさせていただきました。どのように事業を伸ばしていくのか、多種多様なバックグラウンドを持っているメンバーのみなさんとの最適なコミュニケーション方法は何か、真に業績にインパクトがある施策を考え、実施するにはどうすればいいのかなどなど、やりがいのある仕事をたくさんさせていただきました。コンサルティング経験しかなかった自分にここまで任せていただいて、本当に感謝しています。
そんな中、ビジネス用SNSであるLinkedIn(リンクトイン)経由で、あるヘッドハンターの方から連絡をいただきました。「大型の資金調達を完了したゼニュムという会社が現在日本進出を考えており、そこの立ち上げと事業推進を担ってくれる人を探している。日本法人の社長として全責任を負い、ビジネスを拡大していくというポジションだが、興味はないか?」というお話でした。
コンサルタントでも戦略企画でもなく、社長としてゼロからビジネスの立ち上げをし、収益責任も持つというのは、非常に魅力的に映りました。その後、会社のことや事業のポテンシャルを調査していく中で、「ゼニュムはグローバルはもちろん、日本でも確実に成功できる」と確信し、選考を受けさせていただき、運よく日本法人社長としての内定を頂きました。そこから現在まで約1年半、さまざまな経験をしながら事業拡大を進めています。
③学生時代と比べ精神面に大きく変化があるように感じますが、何かきっかけがあったのでしょうか?
根本的にはあまり変わっていない気もするのですが、確かに仕事に対する姿勢や考え方は変わってきたように思います。一言で申し上げると「経験値」だと思っています。コンサルタント、戦略企画、経営者としてさまざまな仕事をしていく中で、「結果を出すにはどうすればいいのだろう?」と常に考え続けるようになりました。
また、その中で本当に素晴らしい方々と仕事をする機会に恵まれ、徐々に感化された、というのも大きい気がしています。「自分が頑張ったから成長した」というよりも、「運よく成長できる環境に身を置くことができた」という表現が正しいのかもしれません。
自分一人の力で成し遂げられることはそう多くなく、現在も「どのように素晴らしい環境を周りに築くか」ということを何よりも重要視しています。
④外資系のスタートアップに向いている人の特徴はどのようなものでしょうか?
外資系のスタートアップ、といっても規模やフェーズはさまざまだと思うので、弊社Zenyum Japanを例にとってお話ししますね。
弊社で活躍している特徴の1つ目は、「常にビジネスの全体像を掴もうと考えている人」です。「自分は営業だからそこだけ考えとけばいいや」だと、期待されている水準の成果を出すことは難しいです。「会社は現在どのような方向に向かっているのか」「どういうモデルで収益を上げているのか?」と常に考えながら、「これもやるべきです!」と提言してくれる人が活躍しています。
特徴の2つ目は、「絶対に結果を出し切ろうとしている人」です。傍観者やアドバイザーとしてではなく、自身が最終防波堤となり、事前に約束した成果を出し切ろうとしている、そしてそのためには泥を啜ることも厭わない、そのような方は背中を預けるに足る仲間だと感じています。
幸いなことに、今働いてくれているメンバーは、全員例外なく上記の特徴を備えてくれています。そのため、働いていてとても楽しく、やりがいもあります。彼らに報いるためにも、さらに事業を伸ばしていかねば、と思っています。
⑤外資系のコンサルティングファームに向いている人の特徴はどのようなものでしょうか?
「タフネス」「知的好奇心」の二つだと考えています。
1番目のタフネスには、精神面と肉体面の二つがあります。
コンサルティングファームも最近はかなり労働環境が改善したと言われていますが、とはいえ本当に結果を出している人たちの多くはハードワークをせざるを得ないのではないかと考えています。
お客様から多額のフィーを頂いて、短期間で戦略を描いたり業務の改善をしていくのですから、精神的に追い込まれることも多いかと思います。また、シンプルに働く時間も長い傾向にあるので、頑強な肉体を持っている人のほうが有利ですね。ぼくは睡眠時間が短いとパフォーマンスが明らかに落ちてしまうタイプなので、そこは結構苦しかったです。
精神的なタフネスでいうと、良くも悪くもあまり気にしない、かつ寝たら忘れるタイプなので、なんとかなっていたような気がします。ただ、特に入社初期で自分のスキルもマインドも合格点に達していないときは本当に辛かったですね。あのときの辛い経験を思い返すと、今どんなことがあっても頑張れるな、と思います。
2番目は知的好奇心です。
コンサルタントとして働くメリットの一つは、ひとつの会社に所属しながら、他の会社の事業内容を深く知り、さらにそれをよりよくするための提言ができることです。もちろん難しいし辛いこともありますが、そのような辛さよりも「新しいことを知ることができて本当に面白い!!!」と思える人はコンサルタントに向いていますね。逆にそれがないと、どこかのタイミングで折れてしまうのではないかと思います。
⑥伊藤社長はどのように就職活動の対策をしていましたか?
就職活動は「実力」x「プレゼンテーション」の掛け合わせだと考えています。先に申し上げたとおり、ぼくは大学時代に何かに必死に打ち込んだ経験がなく、「実力」という側面では他の学生に劣っていました。そのため、後者の「プレゼンテーション」をどうにかする、という観点に絞って就職活動に取り組んでいました。
プレゼンテーションは、分かりやすい話し方や説得力のあるESの書き方、グループディスカッションでの立ち居振る舞いなどなどから構成されます。
友達を誘って面接やグループディスカッションの練習をしまくったり、無料のセミナーを見つけたら必ず参加したりと、とにかく量をこなすことに集中しました。グループディスカッション練習は100回以上、面接練習は200回以上やりました。ですので、就職活動自体が打ち込んだこと、みたいになってましたね…。
⑦面接が通りやすくなるコツ、みたいなものはあるのでしょうか?
面接は受験のように100点満点中何点で合格!というものとは違い、面接官や会社との相性も多分にあるので、必勝法というのはないかなと思います。もちろん、誰しもが認めざるを得ない実績を引っ提げているような方は別ですが。
そのようなものがない人の場合、少しでも通過率を上げるためのキーは「自然体」だとぼくは思います。
「あ、この人話していてストレスがないな」と思ってもらうことで、多少なりとも通過率は上がる気がしています。
そのようなコミュニケーションを取るためには、どんな質問がきてもリラックスして答えられるようになることが必要で、そのためにはたくさんの練習をこなすことが必要なのかなと思います。先ほど200回以上面接練習をしたと申し上げましたが、その中でよく聞かれる質問と答えを一覧化して、スムーズに回答できるようにしていました。
⑧伊藤社長がもし24卒の就活生になるとしたら、どういった対策をしますか?
逆説的ですが、「必死に就職活動をしなくてもいい状況を作ること」を一番に考えると思います。先ほど申し上げた「実力」x「プレゼンテーション」の「実力」側を徹底的に磨き上げていきます。
何の経験もしていない中で「自分はどのように生きていきたいのか」「何がしたいのか」「どんな仕事がしたいのか」などなどぐるぐる考えていても、あまり意味がないような気がしています。長期留学でもインターンでも研究でもNPOでもなんでもいいので、とにかく今の自分を全部ぶつけて、その中で得た経験を言語化し、さらにまた新たな経験を積んで…というサイクルを早い段階で回していきます。そのように経験を積んでいく中で、明確な実績も作りあげていくとよいかと思います。
「すぐに成果を出してくれる人が欲しい」というのが、偽らざる会社のホンネです。もし自分がセールス職につきたいのであれば、まるっとセールスを任せてくれるスタートアップ企業に行って必死で働き、MVPを取るなリ最高業績をあげるなりして、「すでに実績がありますよ」と言える状況を作るのです。そうすれば、採用確率はグッと上がるはずです。他の職種でも同様ですね。
- まずは自分を全部ぶつけて濃い経験をする
- その経験を通じて、自分自身の方向性を言語化する
- その方向性に限りなく近い経験をし、明確な実績を作る
- それをもって就職活動に臨む
もし今大学生に戻れるのであれば、上記のような行動をすると思います。
⑨伊藤社長が今までの社会人人生の中で学んだことはどのようなことでしょうか?
いろいろあるのですが、これを読んでくださっているのは大学生の方々だと思うので、その方々向けに二つ申し上げたいと思います。
1つ目は、「とにかく英語力をつけておくこと」です。
一年卒業を遅らせてでも、親からお金を借りてでも、1年程度の長期留学に行ってみてください。また、可能であれば「お金さえ払えば行ける大学」ではなく、「TOEFLやIELTSなどで高い基準が求められる大学」のがなお良いです。日本の人口はこれからどんどん減っていきます。みなさんが働き盛りになるころには、国内だけで完結する仕事は今よりさらに減っている可能性があります。海外で働かないといけない、もしくは日本にいる海外の方と一緒に働かないといけない、という状況は珍しくなくなります。そのような仕事でもリーダーシップを発揮するために、高度な英語力が必要になります。
英語はただの言語であるのですが、これができるかできないかで仕事の幅や待遇に大きな差がつくようになっています。社会人になり、仕事を始めてからは、勉強時間を取るのが難しくなってくると思います。学生時代のうちにある程度のレベルで英語を使えるようになっておくと、いろいろな場面で役立ってきます。
2つ目は、「20代が勝負」ということです。
社会人になってからでは間に合わない可能性があります。今、この瞬間から自分のすべてをぶつける経験をしてください。逃げたくなったり、泣きたくなっても、グッと踏ん張って結果を出し切る経験をしてください。そのような経験を何回も何回も積み重ねることで、人生を生き抜く強さが手に入ります。
ぼく自身、大学時代にそのような経験をしてこなかったため、社会人になってから本当に辛い思いをしました。もう少しで折れていたところでした。なんとかそこで踏ん張れたのでよかったですが、そのようなギリギリの状況に追い詰められないためにも、大学時代から勝負を重ねていくことをおすすめします。
⑩最後にPR事項がございましたらお願いします。
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