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【例文付き】2024年卒の就活でガクチカは何を書けばいい?頑張ったことがない場合は?

就活で避けては通れないことの一つが「ガクチカ」(学生時代に力を入れたこと)を書くことです。

しかし、コロナ禍の中で学生生活を過ごしている2024年卒は、書くことがないと悩んでいる就活生も多いでしょう。

この記事では、そんな2024年卒生に向けて、

  • 2024年卒の就活でガクチカは何を書けばいい?
  • ガクチカの評価基準とガクチカを魅力的に見せる書き方・伝え方
  • ガクチカの例文とダメな例
  • ガクチカがない場合はどうする?

を解説します。

 

ガクチカが書けないと悩んでいる就活生は、ぜひ読んでみてください。

 

2024年卒の就活でガクチカは何を書けばいい?

ガクチカは学生時代に頑張ったことを書きます。

例えば、学業やサークルを頑張ったこと、留学して一回り成長できたこと、ボランティアなどに参加して、自分を見つめ直した経験。

就活では、必ずガクチカを聞かれるでしょう。

大学時代を通じて、何か頑張ったことはないでしょうか?

また、何かの経験を通して、壁にぶつかりもしたけれどそれを乗り越えて学びになったことなどはないでしょうか?

 

コロナの影響で書くことがない人も多い

2024年卒の学生は、コロナ禍の中での大学入学となり、今までの学生と異なり留学するのも難しく、活発にサークル活動もできず、コロナの影響をとても受けた学生生活です。

そのため、「企業に向けてアピールできるようなことをしていない」と感じる学生も多いでしょう。

しかし、就活のライバルとなる多くの学生も同じ時代を過ごしてきています。

条件はあなたと同じです。

コロナ禍の中で過ごしたため、ガクチカが書けないとあきらめないでください。

人より目立つようなエピソードを書く必要はありません。

企業がガクチカのどの部分を評価しているか、その点を踏まえて、魅力的にガクチカを見せるためにどのように書けばいいのかということを説明します。

 

2024年卒の就活でのガクチカの評価基準

企業の採用担当者は、学生の華々しいエピソードを求めているのではありません。

就活で企業がガクチカを聞く理由は、その学生が自社とマッチするのか、求めているような人材なのかを判断するためです。

そのことを念頭に置きながら

  • 厳しい中で学生時代に何を経験したか
  • 企業で活かせる学びはあるか

この2点を意識してガクチカを書くことをおすすめします。

 

厳しい中で学生時代に何を経験したか

採用担当者も2024年卒生が、コロナの影響があり、厳しい中で学生時代を送らざるを得なくなったことはわかっています。

そのような中で学生時代を過ごして、何をどのように経験したかということを伝えましょう。

「そうは言っても、特に何もしていないし」

「学生時代に頑張ったことって思いつかない」

そう悩んでいる就活生は多いでしょう。

逆に、頑張ったことがあるから、ガクチカを書くのは苦労しないという就活生のほうが少数です。

採用担当者にインパクトを与えられるようなエピソードがなくても、大丈夫です。

企業がガクチカでどの部分を評価しているのかというと

  • どのような動機で行動するのか
  • どのように課題に取り組んだのか
  • どのように学び、それをどのように次の経験に活かすのか
  • わかりやすく伝えられる力があるか

などを見ています。

そのため、何を経験したかだけでなく、何をどう思って具体的にどのように行動したかまでを伝えましょう。

 

企業で活かせる学びはあるか

ガクチカを書くときに、最終的にはその経験したことを踏まえてどんな学びがあり、それを今後どのように企業で活かせるかまでを書きます。

たとえ素晴らしい経験をしていたとしても、その経験で特に課題もなく、努力したこともなく、学んだこともないのであれば、それは企業の求めるガクチカにはなりません。

特別な経験でなくても、なぜそれをしたのかという動機を深掘りし、あなたの人柄を浮き彫りにし、それでどのような学びがあり、それを今後どう活かすかが書ければ、企業の求めるガクチカになるでしょう。

ガクチカを書くときには、こちらが伝えたいことを書くのではなく、企業がどのようなガクチカなら印象に残り、自社に合う人物として評価してくれるのかという企業目線で書きましょう。

 

2024年卒の就活でガクチカを魅力的に見せる書き方・伝え方

ガクチカを魅力的に書くための方法があります。

もし、ガクチカになるようなとてもいい題材があったとしても、書き方が悪ければ企業にあなたを上手にアピールできません。

以下の6点を踏まえて書くことで、魅力的なガクチカとなります。

  • 結論から書く
  • 動機を説明する
  • 目標・課題を説明する
  • どう課題をクリアしたのか?
  • その結果どうなったのか?
  • 経験から何を学び、どう活かすか

一つひとつ詳しく見ていきましょう。

 

1.結論から書く

まずは結論からです。

出来事を最初から順番に書いていき、アルバイトの話が出たり、サークルの話が出たりすると、担当者は「これは一体何について書かれた文章だろう?」とイライラしてくるでしょう。

「私が学生時代に力を入れたことはサークル活動です」と最初に書くことによって、読む方は「サークル活動のことについて書かれた文章だな」と心構えができます。

まず結論から伝えるというのは社会人になっても必要な能力です。

ここでしっかりと身につけましょう。

 

2.動機を説明する

ガクチカの中では、なぜ力を入れたのかその動機を必ず説明しましょう。

この「動機」は、とても重要です。

なぜなら、その「動機」こそがあなたの人となりを説明するからです。

何かの行動を起こすときには、必ず理由があります。

しかしそれがどのような理由かというのは、人それぞれ異なります。

例えばゴミ拾いのボランティアに参加したとしても、「街がきれいになるのが嬉しい」という理由で参加した人もいれば、「地域に貢献したい」からという人もいるでしょう。

この行動の動機から、応募者の人柄を知り、自社に合うかどうかということを採用担当者は判断します。

 

3.目標・課題を説明する

学生時代に取り組んだことを書くときには、取り組んでどうなりたかったのか、取り組んでいる最中にどのような課題があったのかも書く必要があります。

企業は、学生がどのように努力したのかということを知りたいため、直面した課題もきちんと説明しましょう。

「学生時代に頑張ったことは〇〇で、お陰さまで努力の甲斐があり△△という結果が出ました」では、あなたの素晴らしさが伝わりません。

あなたはとても努力して課題を乗り越えたのかもしれませんが、〇〇という課題があったと伝えていないため、印象にも残らないでしょう。

 

4.どう課題をクリアしたのか?

どのような課題があったのかをきちんと伝えて、そしてその課題をどのようにして乗り越えたのかも説明します。

この部分は具体的にどのような行動をしたのかをしっかりと伝えましょう。

就職すると、さまざまな困難に直面することもあるでしょう。

そんなときにどのようにその困難を乗り越えるか、あなたはどのような考え方をしていて、どのように具体的に行動する人なのかをここでアピールできます。

応募する企業が求める人物像に合うようなエピソードを選びましょう。

 

5.その結果どうなったのか?

課題を乗り越えた結果どうなったのかを伝える際には数字で表せられれば、伝わりやすいでしょう。

例えば、サークルの立て直しに力を入れたのだとしたら、「頑張った結果サークルの人数が増えました」よりも、何人になったのか数字で伝えたほうがインパクトがあります。

アルバイトなどで、あなたが独自に取り組んだことが成果を発揮して売上が伸びた場合も、「かなり」伸びました、ではどのくらい伸びたのか伝わりません。

売上が月に○万円増加し、○倍になった、などと具体的に数字を盛り込みましょう。

 

6.経験から何を学び、どう活かすか

ガクチカに取り組んで、その結果どうなったか、だけで終わらせないようにしましょう。

必ず、そのあとにその経験から何を学び、今後の仕事にどう活かすかまでを書いてください。

あなたが入社したあと、その企業でどのように活躍するかのイメージが浮かぶように書きましょう。

ガクチカを通して、学んだことは何か、あなたが得た能力は何か、入社したあとその経験をどのように職務に活かすか、そこまできちんと書けるように準備しましょう。

 

2024年卒の就活に向けてガクチカの例文

ガクチカの文字数は企業によって異なりますが、大体が200字から400字でしょう。

中には文字数の指定がない場合もあります。

文字数の指定がない場合でも、あまり長く書くとダラダラとした印象になるため、400字程度にまとめましょう。

 

ここでは400字程度の、学業をテーマにしたガクチカの例文を紹介します。

先程ガクチカの書き方で紹介した、「結論→動機→目標→どう課題をクリアしたのか→その結果どうなったのか→経験から何を学びどう活かすか」という順番になっていることに注意して読んでください。

 

「私は学生時代に中国語の習得に力を入れました。

英語の他にも話せる外国語があるほうがいいことと、隣国で、経済大国でもある中国の言葉を知っていたほうが今後の役に立つと考えたからです。

目標を中国語検定であるHSKの3級に合格することに定めました。

しかし独学だったこともあり、なかなか聞き取りの点数が伸びません。

そこで思い切って、大学の中国人留学生に声をかけ、彼と中国語で会話するようにしました。

最初は彼の言っている言葉が聞き取れませんでした。

日本語で話すほうがラクなため、何度も日本語で話したいと思いました。

しかし、それでは勉強にならないため、ゆっくり話してもらうようにしました。

その結果、HSK3級に合格できました。

私はこの経験を通して

困難に出会っても工夫次第で道が拓けること

諦めない心

粘り強い態度

を身につけました。

入社後も、今回の経験を活かし、困難にぶつかっても工夫し、諦めない心で粘り強く解決していきたいです。」

 

2024年卒の就活に向けてガクチカのダメな例文

次にガクチカのダメな例文を見ていきます。

 

「私が学生時代力を入れたのは、コミュニケーション能力の向上です。

大学1年生の時からカフェでアルバイトしています。

そのカフェの提供するドリンクやケーキなどの味は良いのですが、もう一つ客足が伸びませんでした。

そこで、アルバイトの仲間たちと協力しあい、接客に力を入れるようにしました。

その甲斐あってか、お客様が増え、売上も前年比の1.2倍に上がりました。

アルバイト仲間と協力したこと、接客内容の改善、この2つを通して、私は自分自身のコミュニケーション能力が向上したと感じています。

社会人になり仕事をすすめていく上でもコミュニケーション能力は大切です。

この経験を貴社で活かし、周りの方やお客様と良いコミュニケーションを意識しながら働きたいです。」

 

アルバイトを通してコミュニケーション能力が向上したことを書いていますが、このガクチカの中には「動機」が全く書かれていません。

また、接客業だと、接客に力を入れるのは当然のことのため、これだけだとアピール材料にならないでしょう。

行動の具体例も書かれていません。

アルバイトの仲間と協力しあって、と書くと、あなた個人が何をしたのかがわからず、あなた個人のアピールにならないでしょう。

接客に力を入れたため、売上が伸びたとありますが、本当にあなたの接客の成果として売上が伸びたのでしょうか?

課題と、それに対する行動、そしてその結果が論理的につながっていることが重要です。

 

ガクチカがない場合はどうする?

いろいろ考えたけれどやはりガクチカがないと思う就活生は、今からでも遅くありません。

これからガクチカを作ってみてはいかがでしょうか?

例えば

  • 趣味をガクチカにする
  • 日常生活をガクチカにする
  • アルバイトをガクチカにする

など、ガクチカを作る目的で、趣味や日常生活、アルバイトをとらえ直してみるのをおすすめします。

今までそのような視点で見ていなかったとしたら、新しい発見があるかもしれません。

 

趣味をガクチカにする

今まで続けている趣味はありますか?

どこかに習いにいかなくても、なんとなく好きで続けていること、興味があって時々していることなどがあれば、それをガクチカにするべく考えてみましょう。

趣味をガクチカにしてよいのかと戸惑う学生もいるでしょうけれど、企業が知りたいのは何に取り組んだのかではなく、どう取り組んだのかです。

そのため、何に取り組んだのかということはそこまで重要ではありません。

趣味をガクチカにするためには目標設定が必要です。

目標を設定し、その目標を達成するために計画を立てます。

計画を実行するために具体的に行動し、なにか課題にぶつかった場合は、それを乗り越えたこともガクチカを書くときのいい材料です。

例えば、今まで映画をよく見ているのであれば、映画鑑賞のことをガクチカとして書けます。

その際に、例えば「月に20本見る」や、「見た映画のどこが評価されているのかを分析してブログにアウトプットする」などの目標を立てましょう。

 

日常生活をガクチカにする

日常生活をガクチカにするためには、日常生活のどの部分を掘り下げていくかを決めなければいけません。

そのためには、日常生活でしていることをもう一度振り返ってみてみましょう。

朝起きたときから、一日何をして過ごしているのかを細かく書き出します。

例えば

  • 7:00起床
  • そのままストレッチ
  • その後カーテンを開けて窓を開け、部屋の空気の入れ替えをする
  • 学び系のYouTubeをオンにする
  • それを聞きながらベッドメイキング
  • 顔を洗い、朝ごはんの支度を始める

などと、時系列で書いていきます。

 

それを書き出しているうちに、あなたが何に時間を使っているのかが明確になるでしょう。

また、その書き出したことを友人などに見てもらうことで、あなたは当たり前と思っておこなっていたことが、実は人と違うことだったという項目があるかもしれません。

例えば上の例だと、友人から「え?毎朝学び系のYouTube聞きながら朝の支度しているの?」と、聞かれたらあなたはなんと答えるでしょうか?

「時間を効率良く使うため」「学びの機会を増やすため」「自分のやる気を高めるため」などと、あなたの動機によって回答が違うでしょう。

そのような部分をガクチカとして作ることもできるでしょう。

 

アルバイトをガクチカにする

「アルバイトはしているけれど、ただ生活費を稼ぐためだから」

「売上に貢献することもなかったし、これはガクチカにならないだろう」

そう思うかもしれません。

しかし、アルバイトでの経験は「仕事」という視点から書けるため、その経験を今後どう活かすかに繋げやすい分野です。

アルバイトを長期で続けている場合は「継続力・コツコツできる力」をアピールできます。

アルバイトでリーダーをしていた場合は「リーダーシップ、まとめる力、コミュニケーション能力」などからの視点でガクチカを書けます。

接客のアルバイトの場合は「コミュニケーション能力、ホスピタリティ精神」などを学べたと書いてみてはいかがでしょうか?

ただし、リーダーシップが身についた、コミュニケーション能力が鍛えられたなどとだけ書いても印象に残りません。

この記事でお伝えしたように、どのような動機で、どのような目標を持って取り組んだか、課題は何で、どのように克服したかなどを具体的な事例を盛り込んで書きましょう。

 

ガクチカは今からでも遅くない!

「ガクチカなんて書くことがない」そんなふうに思っているあなたへ、この記事は少しでも役に立てたでしょうか?

日常生活のことからでさえ、それを深掘りすれば採用担当者の印象に残るガクチカは書けます。

「何もない」と思っていても、ガクチカで何も書くことがない学生はいません。

ただ、気付きの視点が少し足りないだけです。

そんなときには友人や学校のキャリアセンターなどで相談をしてみるのもおすすめです。

ぜひ、あなたらしさが伝わるガクチカを書いてみてください。