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転職活動で内定承諾後に辞退するのは可能!?断る理由と気をつけるポイントは?

転職活動をしている多くの人は一社だけではなく、複数の会社にエントリーをして、内定をもらった会社から、自分の志望度が高い会社を選ぶという人がほとんどだと思います。

しかし、企業によってはそれを防ぐ為に、なるべく早く内定承諾をしてもらって自分の会社に来て欲しいというケースもあります。

その為、考える時間があまり取れなかったり、その場の空気に流されてしまって内定を承諾してしまうというケースも少なくありません。

内定を承諾したものの、「まだ第一志望の面接があるんだけど・・・」、「実は他の企業も気になっているんだよな・・・」と思う人もいるのではないのでしょうか。

そこで今回は内定承諾後に辞退するのは可能なのかという点と、断る時の気をつけるポイントなどについて説明していこうと思います。

内定承諾後でも辞退は可能です

まず結論から話すと、内定承諾後であっても内定を辞退することは可能です。

理由としては、内定承諾書に法的拘束力はないですし、個人には職業選択の自由があるので、お互いが合意の上であれば辞退することができます。

内定承諾書の他に「誓約書」をお願いする企業もありますが、こちらも同様に法的拘束力というのはありませんのでご安心ください。

しかし、会社にとっても内定を出すまでの時間と労力がかかっているので、迷惑がかかっているということは認識しておきましょう。

また、違う会社に入社した後に取引先などでその企業と関わるという場合もあり得るので、なるべくトラブルは避けるようにしましょう。

次に内定を辞退する場合の注意点についてお話ししていきます。

断る場合の注意点

断る場合には主に4つのポイントを注意するようにしましょう。

連絡する場合はなるべく早めに連絡しよう

内定を承諾した後は、企業としても入社する準備が必要なので、パソコンや机などの備品や研修資料をあらかじめ用意してくれています。

その為、入社日間近で内定辞退の連絡をされると、せっかく企業側で備品などを用意した物も必要なくなり、企業側の時間と労力だけを無駄に割いてしまうことがあります。

辞退をする場合は遅くても入社する2週間前までには連絡をするようにしましょう。

メールよりも電話で連絡をしよう

内定辞退の連絡を入れる際にはメールよりも電話をするようにしましょう。

理由としては、重要な連絡ほど文章ではなく、本人の口から伝えることが社会人のマナーだからです。

また、メールで送ってしまうとうっかり企業の方で見落としてしまうということもあり得ます。

入社日当日までに企業が気づかない場合には、後々トラブルになるということもあるので、まずは企業の営業時間内に電話で連絡するようにしましょう。

どうしても担当者が不在などの場合には、電話担当者に内容を伝えた後にメールで再度内定辞退の内容を送るようにしましょう。

辞退する理由を正直に話そう

辞退する場合には必ずといっていいほど辞退理由を聞かれるはずです。

その場合には辞退する理由を正直に話すようにしましょう。

もしあなたが第一志望の企業に内定をもらって、断りの連絡をする場合に正直な理由を話さず嘘の理由を並べても、簡単に嘘がバレるということがあります。

また、嘘の内容によっては深く追求されてしまい、言いくるめられてしまうということもあるので、内定を辞退するのが難しくなる場合もあります。

変に話をこじらせない為にも嘘をつかずに正直に話すようにしましょう。

丁寧な対応を心がけよう

内定辞退の連絡をする場合には丁寧な対応を心がけるようにしましょう。

企業もあなたに対して時間と労力を割いて、御社で働いて欲しいという気持ちがあったからこそ内定を出したわけですから、辞退をされるのは悲しく思うはずです。

感謝の言葉を忘れてしまって、強い言葉で企業を非難などしてしまうと、辞退した後に思わぬトラブルが発生してしまうこともあるので、丁寧に対応することを心がけましょう。

辞退する場合の参考例

続いては実際に内定を辞退する場合の例文をご紹介します。

これから内定を辞退する人は是非参考にしてみてください。

電話の場合

お世話になっております。
以前、最終面接をして内定を頂きました〇〇〇〇と申します。
採用担当の〇〇様はいらっしゃいますでしょうか?

―担当者にかわる―
お世話になっております。
先日内定を頂きました〇〇〇〇です。
今、お時間よろしかったでしょうか?
勝手なお願いで大変申し訳ないのですが、この度は辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
本来であれば、直接お詫びに伺うべきところではあったのですが、取り急ぎお電話でご連絡をさせていただきました。
内定承諾書を提出したのにも関わらず大変申し訳ございません。
何卒よろしくお願い致します。

この際に内定辞退の理由を聞かれたら正直に答えるようにしましょう。

内定辞退を受け入れてもらえた場合はこれまでの感謝の気持ちと謝罪の意を伝えてから電話を切るようにしましょう。

次にメールの場合についてご説明していきます。

・メールの場合

<件名>内定辞退のご連絡について
(氏名)
<本文>
株式会社〇〇人事部〇〇様
お世話になっております。
先日貴社の内定の通知をいただきました(氏名)です。

先程お電話をさせていただきましたが、不在だった為メールにて失礼いたします。
先日は面接及びに内定をいただけたこと非常に嬉しく思います。
その際に内定の承諾をさせていただいたのですが、改めて検討させていただいた結果、内定を辞退させていただきたく、ご連絡を差し上げました。

内定承諾書を提出しておきながら勝手なお願いで大変申し訳ございません。
本来であれば直接お詫びにお伺いするべきところではございますが、このような形での連絡について重ねてお詫び申し上げます。
面接をご担当いただいた〇〇様及びに、採用に携わっていただいた皆様には、心より感謝しております。

最後になりますが、今後とも貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。
よろしくお願い致します。  

メールで送った場合には後日メールでの返信が来る場合や、折り返しの電話が来ることもあります。

その時にはなるべく迅速に対応するようにしましょう。

内定辞退で起こるイレギュラー対応について

内定辞退の連絡をした場合にはスムーズに話が進んで辞退を承諾してもらえるケースがほとんどです。

しかし、稀に電話やメールだけでは内定辞退を受け入れてくれないような企業も存在します。

その場合のイレギュラー対応についても4つほどご紹介していきます。

直接会ってお話ししたいと言われた場合

企業によっては直接会ってお話しがしたいという採用担当者もいます。

ほとんどの方は断る為に直接会ってお話しするのはあまり乗り気ではないと思うはずです。

その場合には、今のご時世的に直接会うのは控えていること、スケジュール的に忙しくて時間をとるのが難しいことなどを理由として上げるようにしましょう。

しかしどうしても直接お話しがしたいと言われた場合には、zoomなどのオンラインで話すようにしましょう。

もし会社に行って話をするとなると、場合によっては採用担当者が複数人で内定辞退するのを考え直すように説得されるケースもあります。

その為、直接会うのだけは避けるのをオススメします。

辞退する理由について聞かれてしまった場合

辞退する理由を聞かれた場合には嘘をついてもバレてしまうことがあるので、嘘をつかずに正直に話すようにしましょう。

しかし、採用担当者の中には辞退する理由以外にも、「どの業界に行くのか」、「転職する会社名を教えて欲しい」などという関係の無い質問までしてくる場合もあります。

その時には「その質問に関してはお答えできかねます」とキッパリと断るようにしましょう。

引き止めにあってしまった場合

「どうしてもウチの会社に来て欲しい」と一度引き止められてしまう場合もあります。

企業によっては待遇の見直しや給与の引き上げをその場で提案してくることもありますが、一番大事なのはあなた自身の気持ちです。

もしあなたが内定辞退する理由の中にその会社の待遇面などに不満があって辞退するのであれば、一度お話しを聞いた上で再度判断するのもありかと思います。

しかし、他の明確な理由があるのであれば、丁寧にお断りするようにしましょう。

「損害賠償を請求する!」と言われた場合

先ほども書いたのですが、内定承諾書には法的拘束力というのはありませんので損害賠償を請求すると言われても特に応じる必要はありません。

しかし、内定承諾をしたのにも関わらず辞退するということは企業にとっても良いことではありません。

その為、内定辞退する際に会社を非難するような態度を取った場合には名誉毀損ということで「スラップ訴訟」(嫌がらせ訴訟)を起こすというケースもあります。

そのようなトラブルにならない為にも、誠心誠意を持って丁寧な対応をするように心がけましょう。

内定辞退でよくある疑問について

続いては内定辞退でよくある疑問について答えていきます。

内定辞退は他の企業に影響が出る?

「内定辞退した後、他の企業に内定辞退したことがバレるのかが心配」という方がいるのですが、基本的にはそのような事はありません。

多くの方が転職アプリや転職エージェントを使ってると思いますが、そのような内容は個人情報の為、企業が外部に流出する事は決してやってはいけないからです。

同様に、企業の人事同士が内定した人の情報を共有しているということもありません。

しかし、内定を辞退した企業とこれから入社する企業が子会社の場合や、関連する企業の場合には、入社する人の情報が共有されている事もあります。

心配な人は一度検索で確認してみることをオススメします。

内定辞退した後に再度エントリーすることは可能?

「やっぱり辞退した企業の方が良さそうだったな・・・」

働いてみてからこのように思うこともあるかもしれませんが、

基本的に一度内定を辞退した企業に再度エントリーして内定をもらうのは難しいです。

断った後もまた機会があったら来て欲しいというような場合であれば例外ですが、ほとんどの企業は内定を出して断られた人の記録を残しています。

企業が同じでも募集している職種が違う場合であれば少しだけ可能性はありますが、ほとんどの場合は内定をもらうのは厳しいでしょう。

絶対にやってはいけないこと

内定承諾後に辞退する上で絶対にやってはいけないことは、連絡を入れずに無断で内定を辞退するということです。

連絡をしていない場合には、入社日当日に必ずその会社から連絡が来ます。

その時に内定辞退する旨を伝えても、決して許されることではありません。

会社もあなたが入社するということが決定してから、研修で必要な資料の作成やパソコンなどの備品の用意など、時間と労力を割いて準備をしているはずです。

企業によっては損害賠償請求をするということもあります。

そうならない為にも内定承諾を辞退する場合にはなるべく早めに企業へ連絡をして、誠意を持って対応するようにしましょう。

本当に辞退すべきか考えてみよう

ここまで内定承諾後の辞退する方法について書きましたが、そもそも本当にその企業を辞退するべきかどうかを、今一度考えてみるようにしましょう。

転職活動をしていくうちに、自分が転職をする上で何を一番重要視しているのかという転職の軸がずれてしまう場合があります。

内定を辞退しようとしている企業であっても、興味があったからこそ応募したはずです。

その時の感情や勢いで内定辞退の連絡をしてしまうと、後から後悔してしまう可能性もあります。

もう一度、転職活動を始める時の初心に返って、本当にこの企業の内定を辞退するべきなのかどうかを考えてみましょう。

まとめ

今回は転職活動で内定承諾後に辞退することは可能かどうかについてと、断る際の気をつけるポイントについて解説しました。

内定承諾後に辞退することは可能ですが、自分の都合だけで企業や採用に携わっている人に対しても迷惑をかけてしまうことを忘れてはいけません。

その為、もう一度辞退するべきかどうかをしっかりと考えた上で、辞退する場合には誠意を持って対応することを心がけましょう。

内定承諾後の辞退についてどうするか迷っている人は、今回の記事を是非参考にしてみてください。