「2024年卒だけれど、その時の景気はどうなっているんだろう?」
「就活が成功するかな?」
「2024年卒の就活はやばいんだろうか?不安だな」
そう感じている2024年卒の学生は多いのではないでしょうか。
確かにまだコロナ禍は続きそうですし、ウクライナ情勢も目が離せません。
そんな中日本の経済状況がどうなって、求人倍率がどのように変動するのか気になりますよね。
できれば、景気が良くなって企業の新卒の採用人数が増えればと思っていることでしょう。
そんな、就活を不安に思っている2024年卒生に、
- 2024年卒の就活はやばい?やばくない?
- 2024年卒の就活はやばくない!その理由は?
- 2024年段階の就活率と就活動向は?
- 2024年の就活が「やばい」ものになるかもしれない理由
をそれぞれ解説します。
2024年卒の就活はやばい?やばくない?
2024年卒の就活はどうなるのか、そこが一番気になるところですよね。
結論から言うと、2024年卒の就活はやばいとは言えないようです。
この結論を聞いて、皆さんちょっとホッとしたのではないでしょうか。
しかし、油断は禁物です。
「やばいとは言えない」という結論ですが、求人倍率などはコロナ禍の前のようには回復していないため、あまり準備をしなくても就職できるという意味ではありません。
早めに準備に取りかかり、対策をしっかりして就活に臨んでください。
2024年卒の就活はやばくない!その理由は?
ではなぜ2024年卒の就活が「やばくない」という結論になったのか、その理由を説明します。
- 求人倍率が高くなっている
- コロナ禍よりも内定率が上がっている
- 採用数の増加が見込まれている
- 就活ルールの変更はない
主な理由はこの4つです。
コロナの影響はまだ続き、いつ収束するのかわかりません。
世界経済の状況も不透明です。
それでも、上記4つの理由があるため、2024年卒の就活は少し明るい兆しが見え始めているようです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
求人倍率が高くなっている
リクルートワークス研究所が発表したところによると、2023年卒の大学求人倍率は1.58倍です。
これは2002年卒の大学求人倍率の1.50倍よりも0.08ポイント上昇しています。
一般的に景気が悪いと求人倍率が低く、景気が良いと求人倍率が高くなる傾向があります。
求人倍率とは仕事を探している人に対して、どのくらいの求人数があるかを示すもので、求人倍率が高いほど就職先が多くあるという意味です。
そのため、大学求人倍率が上がるということは就活生にとって歓迎すべきことです。
ただ、新型コロナウイルス感染症の影響が出る以前は、大学求人倍率は1.6倍以上ありました。
まだそこまでの回復は見られていないようです。
その理由として、コロナ禍がまだ続いており先行きが不透明なこと、ロシアとウクライナの状況により世界経済全体がどうなるのかわからないこと、原材料価格の上昇などがあげられます。
中小企業などでは求人を増やすことに対して慎重になり、求人総数が0.5%しか増加しませんでした。
コロナ禍よりも内定率が上がっている
2022年卒生の内定率は、コロナ前の2020年卒生よりも上がっています。
20卒生の内定率は95.4%でした。
22卒生では内定率が96.4%で、コロナ前の内定率よりも1.0ポイント上昇しています。
ちなみに、2019年卒の内定率は95.9%で、2019年卒よりも高いことがわかります。
2023年卒、2024年卒の内定率がどう推移していくのかははっきりとは言えませんが、コロナ禍のため内定率が悪いということは言えないようです。
22卒生の中で、初めて内定をもらった時期は4月が最も多いのですが、就職決定先から内定をもらった時期は6月という学生が最も多いようです。
つまり、4月に内定をもらっても、それ以降も継続して就活をしていたということがわかります。
就活を始める前から知っていた企業に入社した学生は全体の約4割、残りの約6割の学生は就活を始めてから知った企業に入社しています。
就活の序盤に、しっかりとどのような業界があり、その業界にはどのような企業があるのかを研究することが、あなたの就活の幅を広げることになりそうです。
採用数の増加が見込まれている
採用数が増加すると、就職がしやすくなります。
DISCOの企業調査によると、2023年卒の採用予定として、増える見込みと答えた企業が26.6%、減ると答えた企業が6.0%でした。
リクルートワークス研究所は毎年大学求人倍率調査を実施していますが、2022年4月に発表された2023年卒の大学求人倍率調査の中で、企業の求人総数の統計も出ています。
それによると、求人総数は前年よりも+4.5%でした。
従業員が300人から999人の企業の求人総数は前年より+12.9%、1,000人から4,999人の企業では+8.0%、5,000人以上の企業は+5.8%という結果です。
リーマンショック時に採用人数を減らした企業は、その後業績を回復するのに苦労しました。
採用しないと新しい優秀な人材は入りませんし、就活生に対する知名度も下がります。
企業自体の採用スキルも低下し、企業内での人材育成にも影響がでるでしょう。
そのため、苦しいときでも採用を続けるという企業が増えています。
2024年卒の採用数もこの流れで行くと増加が見込まれるのではないでしょうか。
【参考:DISCO「2023年卒・新卒採用に関する企業調査-採用方針調査(2022年2月)」】
【参考:リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査(2023年卒)」】
就活ルールの変更はない
2024年卒の就活ルールは現行のままです。
実は2018年、経団連が「2021年卒以降の学生を対象とした採用選考に関する指針を策定しないこと」を決定しました。
そのため、2021年卒以降は、政府が主体となりルールを決めることになりました。
政府は2021年卒以降も今までのルールを変更せず、2024年卒も就活ルールを変更しないと決定しています。
その理由として、学生が安心して学業に取り組めるようにというのと、大学も企業も就活について何らかのルールを必要としているというものでした。
もしも就活のルールがなくなると、現場はかなり混乱することが予想されます。
学生はいつから就活を始めればいいかわからないでしょう。
しかし、2024年卒の就活スケジュールは変更なしということで、先輩たちの経験談なども参考にできますね。
2024年卒の就活スケジュールは以下のとおりです。
- 2023年3月 求人情報やエントリーが解禁
- 2023年6月 採用選考の活動が開始
- 2023年10月 労働契約締結の解禁日で、これ以降正式な内定が出る
2024年段階の就活率は?
Wantedlyがユーザーに対し、2021年11月に就職活動に関する調査を実施しました。
就活の活動開始時期を聞いたところ2024卒生の46%がすでに就活を開始しているとのことでした。
また、長期インターンシップの参加割合についても調べたところ、2024年卒は68%の学生が参加しているということで、就活のスタートの早さがわかります。
就活は早めに情報を集めて、早めに動くことに越したことはありません。
スケジュール的には大学4年生になる年の3月から情報解禁になり本格的に就活がスタートしますが、この時期から始めても同級生にかなり差をつけられてしまっているでしょう。
遅くても大学3年生になる頃には就活の準備を始めたいですね。
大学3年生の夏休みや秋・冬に行われる企業のインターンシップには積極的に参加しましょう。
そしてそれまでに自己分析や企業分析を終わらせておくことをおすすめします。
まだまだ先と思わずに、出来る準備からしておくのが就活を成功に導くポイントです。
2024年卒の就活動向は?
2024年卒の就活の動向がどうなっているのかも気になりますよね。
今までと変わらないのでしょうか。
変わるとすれば何が変わるのでしょうか。
どのような動向になっているかいち早くつかみ、それに対応した準備が必要です。
2024年卒生が押さえておくべきポイントは以下の3つです。
- オンラインでの就活と併用する傾向が強まっている
- 地方・海外からのエントリーが増えている
- 通年採用が導入されている
それぞれのポイントでメリット・デメリットがあります。
詳しく解説します。
オンラインでの就活と併用する傾向が強まっている
コロナ禍以前では、インターンシップ、会社説明会、面接など全て対面で行われていました。
しかし、コロナ禍になりオンラインでのインターンシップ、会社説明会が実施されるようになり、そして最終面接もオンラインで行われるようになっています。
この傾向は2024年卒も変わらないでしょう。
さらにオンライン化が加速するかもしれません。
実際にその企業に出向き、対面で話をするとその会社の雰囲気がわかったり、働いている先輩たちの様子が見えたりします。
オンラインだと、そのようなメリットがなくなりますが、面接に伴う交通費や宿泊費、それに時間も節約できます。
オンラインとリアルの就活どちらにも対応できるように、Wi-Fiの環境を整えたり、オンラインならではの伝え方を学び、練習しておくなどの準備をしておきましょう。
地方・海外からのエントリーが増えている
オンラインでの会社説明会や面接などが増えてきたため、地方や海外からでも参加しやすくなりました。
対面での就活の場合は、会社説明会や面接会場が遠いと時間も交通費もかかってしまい、地方や海外にいる就活生たちは参加したくてもなかなか参加できない状況でした。
しかし、オンラインだとどこに住んでいてもWi-Fi環境があれば、そこから参加できます。
就活生たちにとっては、選択肢の幅が広がるというメリットもありますし、競争が激しくなるというデメリットもあるでしょう。
その激しい競争を経て内定を得るためには、早めの準備が欠かせません。
日頃から就活の情報に敏感になり、積極的に情報を集め、着々と準備を進めていきましょう。
通年採用が導入されている
2024年卒の就活スケジュールは変更なしということで、就活スケジュールを紹介しましたが、このスケジュールに沿わず企業独自のルールで採用活動している企業もあります。
必要に応じて、1年中自由に採用活動を実施することを「通年採用」といい、この通年採用を取る企業がだんだんと増加しています。
また、一度選考に落ちてもまた次回応募できる可能性もあります。
しかし、一般の就活のように多数の企業が同じスケジュールで動きませんので、自分でそれぞれ調べて企業ごとのスケジュールに対応していかなければいけません。
通年採用を導入している企業は、例えば富士通やKDDI、リクルート、サイボウズなどがあります。
興味のある業界、企業がどのような採用活動をしているのかは、事前に調べておきましょう。
2024年の就活が「やばい」ものになるかもしれない理由
「やばくない」というのを聞いたからといって、のんびりしていると就活はすぐに「やばい」ものに変わってしまいます。
今後の人生を決める大事な時期のため、気を引き締めて就活に臨んでください。
この時期にした努力や経験は、これからのあなたの人生にきっと活かされるでしょう。
就活が「やばい」ものに変わる要因が3つあります。
それが
- オンライン化による競争率の増加
- 早期選考化
- ガクチカの作成が困難
です。
一つひとつ詳しく説明します。
オンライン化による競争率の増加
2024年卒の就活動向でもふれましたが、オンライン化になって地方や外国に住んでいる学生の参加が容易になりました。
例えば福岡に住んでいる学生が、午前中北海道の会社説明会に参加して、午後に東京の会社説明会に参加するということもオンラインでは可能です。
外国に留学している学生も今までだと就活に参加することを諦めていましたが、オンラインで参加できるのなら留学を継続したまま就活できます。
今までライバルは関東なら関東圏の学生、関西なら関西圏の学生が多かったですが、今は全国どころか世界中の就活生と競わなければいけない状況で、競争率は増加するでしょう。
早期選考化
選考も年々早期化しています。
選考が早期化しているため、就活生が早めに準備を始めないと、選考の波に乗り遅れるでしょう。
企業はできるだけ優秀な学生を早めに確保したいと考えており、インターンシップに参加した中から優秀な学生に内定を出すケースも多くあります。
内定までは出なくても、インターンシップに参加した学生は選考の一部が免除されたり、有利な情報が得られたりすることがあります。
ということは、就活が本格的に始まる大学4年生になる年の3月を待っていては、かなり出遅れるということです。
インターンシップにはできるだけ参加し、少しでもチャンスを広げてください。
ガクチカの作成が困難
2024年卒生はコロナ禍の中での大学生活です。
大学生になったら留学したいと思っていた方も、留学するチャンスがなかったでしょう。
サークル活動なども、思っていたほどできなかったのではないでしょうか。
就活でよく聞かれることの一つに「ガクチカ」があります。
学生時代に力を入れたことの略ですが、コロナ禍の中で行動に制限がかかっていた2024年卒生は、ガクチカに何を書こうか悩んでいる方が多いでしょう。
ガクチカというと「留学して〇〇を学んできました」や、「サークルで△△を成し遂げました」などの「大きなこと」を書かないといけないと思っているかもしれません。
しかし、ガクチカは日常のことでもガクチカとして書けます。
あなたが出来事に対してどのように考え、どのように困難を乗り越え、何を学んだかを書きましょう。
まとめ
この記事では2024年卒の就活はやばいかどうか、就活率や動向について解説しました。
2024年卒の就活はやばいとは言えないでしょう。
その理由は、求人倍率が高くなっていること、コロナ禍よりも内定率が上がっていること、採用数が増加傾向にあること、就活ルールの変更がないからでした。
ただし就活ルールの変更がないといっても、企業独自の採用方法で選考する企業があるため注意が必要です。
他にも、就活でオンラインが主流になってくると、どこからでも参加できるため競争が激化することが予測されます。
そのような激戦を勝ち抜くためには早めの準備が必要となります。
まだ就活をしなくても大丈夫だろうと思っていると、気がついたらかなり後れを取っていたということになりかねません。
今すぐにできることから始めましょう。