「いじめやパワハラが酷すぎて訴えたいけど、どうしたらいい?」
「会社を辞めた後に訴えることって出来るの?」
などと悩んでしまい、なかなか会社を辞められずにいる人は多いのではないでしょうか。
パワハラやいじめの被害に遭うと、「1日でも早くこんな会社辞めたい」と思いますよね。
実際問題、在職中に訴えるというのはかなり勇気が必要です。
訴えた後の人間関係や職場環境の悪化で、余計に精神的苦痛やストレスを抱えてしまいます。
訴えたいあなたにとって、それはあまりメリットではありません。
しかし、そのようなときに考えられるのが「退職後に訴える」というものです。
いじめやパワハラが原因で会社を辞めた後に訴えることはできますが、慰謝料を貰うには退職前から行動しなければならないのです。
いじめやパワハラの被害があった場合の慰謝料は、平均して約50~200万円といわれています。
また、一般的に、いじめ問題の裁判は勝つのが難しいといわれています。
しかし、事前に知識を付けとおくことで勝訴する確率がグンと上がります。
今回はそんな退職後に訴訟をして、慰謝料を勝ち取りやすくできる方法をお伝えしていきます。
いじめが原因で退職すると訴えることができる
あなたが会社や上司に、いじめやパワハラの被害に遭っていることを伝えているのに何も対応してくれない場合、訴訟を起こすことができます。
その際、職場でのいじめやパワハラは会社側の責任でもあるので、加害者と会社に対して訴えることができ、慰謝料を取ることができます。
しかし、そうするにはきちんとした準備が必要になります。
退職する前にしっかり準備をすることで、立場を優位にして慰謝料を取りやすくしていきましょう。
訴える方法は2種類ある
まず、訴えるとなった場合、「民事訴訟」と「刑事訴訟」に分かれます。
いじめやパワハラの被害を訴えて慰謝料を貰うことが目的であれば「民事訴訟」を起こす、加害者に刑罰を課すなら「刑事訴訟」を起こすという方法です。
民事訴訟は精神的に追い詰められた為、慰謝料を請求することになります。
一方、刑事訴訟は、傷害、暴行、侮辱、脅迫などの被害に遭い、加害者を刑事処罰を与えるというものです。
そのため、刑事訴訟では慰謝料はもらえません。
慰謝料を貰うことが目的であれば、民事訴訟だということを覚えておきましょう。
誤って刑事訴訟にしてしまわないように注意してください。
訴えるには証拠が必要になる
いじめやパワハラの被害に遭い、訴えて勝訴したいなら、一番重要なのが証拠です。
あなたが必死で辛い思いをして耐えてきたいじめやパワハラ被害も証拠が無ければ、訴えてもまず勝ち目はありません。
数々の暴言や精神的苦痛を与えられたとしても、証拠として提出出来なければ、裁判ではそれらの事実は無かったことになってしまうのです。
証拠がないまま訴訟しても、弁護士費用や労力が無駄になり余計に精神的ダメージを味わうだけなので、それは絶対に避けるべきです。
すでに退職してしまいこれから訴えようと思っている人で、いじめやパワハラを受けていた証拠が無ければ訴えるだけ無駄ということになります。
非常に残念ですが、心機一転して次の就職先を探すしかありません。
まず証拠として一番効果があるのが、会話を録音することです。
相手の暴言や頭を叩く音などを録音することで、実際にいじめやパワハラを受けていたことの証拠になります。
最近ではスマートフォンなどで音声録音できますが、スマートフォンを使っている最中は録音できません。
なので、一番のおすすめはボイスレコーダーを使用することです。
バレにくいペン型のボイスレコーダーが1万円以内で手に入れることができ、20時間近く録音できます。
ペン型であれば、見つかったとしてもそれがボイスレコーダーだと気付く人はいないので安心です。
他にも様々な形の商品があるので、ご自身に合ったものを選ぶといいでしょう。
日々のいじめやパワハラに限界で大変ですが、訴えて慰謝料を請求したいのであれば、証拠となる会話を記録することで、裁判で確実に優位になります。
他にも、周りの同僚に悩みを相談することで、いじめやパワハラの被害に遭っていることを周知させましょう。
裁判で同僚の証言は有利に働きます。
また、日々のパワハラ被害を日記やメモなどに残して、日付と内容を記録しておき、時系列がしっかりしていればそれも証拠の1つになる場合もあります。
中には、退職前に既に精神疾患を発症してしまった人も沢山います。
通院している場合、病院の診断書も忘れずに準備しておくことです。
訴えるには弁護士が必要
あなたが「会社や加害者を訴えたい!」となった時、個人で訴訟を起こすのは難しく、弁護士が必要になります。
そうなると、弁護士費用も考えなくていけなくなります。
いじめやパワハラでの弁護士費用の相場は約50~100万円になります。
費用は高額ですが、あなたを苦しめてきた職場を訴えるのは弁護士を介さないと出来ないということです。
しかし、弁護士を雇うことで加害者と直接的なやりとりをしなくて済むので精神的には楽になると思います。
パワハラを訴える期限については下記の記事で詳しく解説しています。
本記事と合わせてぜひご覧ください。
辛い思いをしているならすぐに退職すべき
いじめやパワハラの被害を受けていると、精神的にストレスとなり、吐き気や頭痛、腹痛、睡眠障害などの症状が現れてきます。
さらにそれが酷くなるとうつ病になってしまい、私生活にも支障をきたし再就職も厳しくなる恐れがあります。
自身の体調を崩してまで、その職場にいる価値はあるのでしょうか?
いえ、そんな職場はあってはいけません。
私の周りでは「不安だったけど、転職して人間関係が上手くいっているから早く辞めれば良かった!」なんて人もいます。
今の時代、退職する勇気の無い人でも簡単に退職できるサービスがあります。
そういったものも検討してみましょう。
退職届はきちんと出そう
会社側の責任にして訴えたいのであれば、退職する意思を会社側に伝えなくてはなりません。
これは就業規則に定められているので、勝手に辞めると、逆に訴えるられる可能性があります。
最低でも、1か月前には退職する意思を上司に伝えておくようにしましょう。
後々、「退職届なんて貰ってない!」「何勝手に辞めているんだ!」とならないように証拠が残る様、メールなどを使って退職届を提出しましょう。
そのメールを携帯で撮るのも効果的です。
また、慰謝料の請求を考えているのであれば、退職理由に「パワハラ、いじめの被害にあっていて限界でした」などと内容を詳細に記入しておくと、証拠が残るので訴えやすくなります。
そうすることで、自己都合の退職ではなく会社都合の退職にできます。
会社都合の退職になることで、失業保険の日数が長くなったり、受給のタイミングが早くなったりします。
万が一、会社都合の退職届を受け取ってくれなかった場合でも、退職後ハローワークに相談することで会社都合に変更できるので安心してください。
訴えることでデメリットがある
訴えることにデメリットがあるせいで、なかなか行動に移せない人も多くいます。
どんなデメリットがあるかを知っておくことはとても大切なので、理解しておきましょう。
弁護士費用がかかる
被害にあった状況や期間で慰謝料の金額は変わりますが、平均約50~200万円程度と言われています。
一方、弁護士費用も期間により異なりますが、約50~100万円が弁護士費用としてかかります。
いじめやパワハラが長期間に渡って行われていたり、悪質なものであるほど慰謝料は上がっていくので、慰謝料で弁護士費用を賄うこともできます。
会社に居づらくなる
訴えることで、あなたのイメージは良いものではなくなります。
会社側からしても、訴えられたということで煙たがられる存在になってしまいます。
しかし、すでに退職している場合や退職を考えているのであれば問題ありません。
何も対策をしてくれなかった会社にいることはないでしょう。
裁判で敗訴する可能性もある
パワハラやいじめの定義は曖昧だということを認識してください。
判断が難しいですが、部下の成長や教育の為の厳しい指導はいじめやパワハラには該当しないことがほとんどです。
証拠を集めたけど、実際に負けてしまったという事例は数多くあります。
決して短期間では解決しない問題なので敗訴した場合、今までの努力が水の泡なんてことも十分あり得る話です。
ですが、プライバシーの侵害や、指導の範疇を越えた暴言は裁判で有利になるので、そういう場面があるときは記録しておくことです。
退職しづらいときは退職代行サービスを利用する
いじめやパワハラの被害に遭う人にとって、退職するというのは勇気のいることです。
「辞めたいって言ったらいじめがエスカレートしそうで怖い」
「言ったところで退職させてくれないに決まっている」
などと考えてしまって、結局精神疾患になっても会社にいる人が多いのです。
そんな会社に言い出せないことも、退職代行サービスを使えば会社とのやりとりを全て代行してくれます。
直接会社とのやりとりをせずに退職する事ができるので、退職希望者にとってはメリットだらけのサービスです。
下記の記事では退職代行「NEXT」については下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
まとめ
いじめやパワハラの被害に遭っているのに証拠を集める為に、職場に出勤するのはとても苦痛です。
しかし、慰謝料を貰うために必要な行動となります。
また、証拠さえあれば退職後に訴えること可能です。
いじめで苦しんでいる人は、退職も視野に入れて検討してみましょう。
また、スムーズに退職するためには転職先を決めておくのも一つの方法です。
下記の記事では年代別におすすめの転職サイトを解説しています。
ぜひご覧ください。