就職をするのならホワイト企業に入社したいと誰しも思いますよね。
しかし、”ホワイト企業”とはいうものの、実際にホワイト企業とはどういう企業なのでしょうか。
この記事では2024年卒生に向けて、
- 新卒で入社したいホワイト企業の魅力
- 新卒で入社したいホワイト企業の特徴
- 新卒で入社したいおすすめのホワイト企業
の3つを紹介します。
この記事を読めば、どのような特徴があればその企業がホワイトなのか、おすすめのホワイト企業がどのような企業なのかわかるでしょう。
今後の就活の参考になるため、ご一読ください。
新卒で入社したいホワイト企業の魅力
なぜ就職をするのならホワイト企業がいいのでしょうか?
ホワイト企業の真逆の位置にあるブラック企業について、まずは考えてみましょう。
ブラック企業といえば、長時間労働、低賃金、残業代未払い、パワハラ、無理なノルマ、劣悪な職場環境などが思い浮かびます。
ブラックだとわからずに、このような企業に入社してしまうと、自分の時間がまったくなくなってしまったり、体や心を病んでしまったりするでしょう。
健康でいきいきと働きやすい環境で働き、プライベートの時間も楽しみたいですよね。
ホワイト企業ならそれが可能です。
福利厚生が充実しているため、きちんと休みがもらえたり、さまざまな手当があったりします。
また、研修制度が充実しているため、自分の成長になる学びができるでしょう。
新卒で入社したいホワイト企業の特徴
”ホワイト企業”はどんな企業かといっても、ホワイト企業のきちんとした定義はありません。
しかし、見分けるポイントがあり、それが以下の5点です。
- 離職率が低い
- 給与が高い
- 福利厚生が充実している
- 残業時間が短い
- 会社の成長率が高い
この5点の特徴を兼ね備えていれば、ホワイト企業といってもいいのではないでしょうか。
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
離職率が低い
社員が働きやすい環境だったり、高い給料をもらっていたりすれば、その企業を辞める人は少ないでしょう。
そのため、離職率は低くなります。
入社してから長年その企業に勤めている人が多いということは、その会社が働きやすいという一つの証拠になるでしょう。
逆に、ブラックな企業だと、そのような会社に居続けることが難しいため、辞める人が多くなります。
就活のために企業研究する際には、その企業の離職率もチェックしましょう。
「新卒入社3年後離職率」という項目があり、それが30%を超えていると離職率が高いといえます。
あまり離職率が高いところは要注意です。
給与が高い
給与が高いことはホワイト企業の一つの特徴です。
しかしここで注意していただきたいことがあります。
給与の総額だけで判断するのではなく、きちんとその内訳までチェックすることです。
給与は、基本給と各種手当によって決まります。
基本給とは、毎月決まってもらえる給料です。
手当の種類としては、通勤手当、住宅手当、残業手当などです。
手当がもらえるかどうかは企業により異なります。
企業の業績が良いときはたくさん手当がついていたけれど、業績が悪くなったら手当が出なくなるということもありえます。
基本給は、業績などに関係なく必ずもらえる額のため、基本給をチェックしておきましょう。
福利厚生が充実している
福利厚生がどのくらい充実しているかを見ることによって、その企業がホワイト企業かどうかを判断する基準となります。
福利厚生は健康保険や介護保険、雇用保険などの法定福利厚生と、通勤手当や住宅手当などの法定外福利厚生があります。
法定外福利厚生は企業が任意で導入し、自由に設定することが可能です。
そのため企業によってはユニークな福利厚生を導入しているところもあります。
企業が社員に福利厚生を提供するのはコストがかかるため、その福利厚生が充実しているということは企業の経営が安定しているということにもなるでしょう。
残業時間が短い
残業時間が短ければ、早めに家に帰り、プライベートの時間が充実します。
そのため、残業時間の短さもホワイト企業の特徴の一つです。
労働基準法により労働時間は決められています。
原則として週40時間、1日8時間までです。
これ以上働くと、それは時間外労働となります。
時間外労働の上限は、原則として月45時間です。
ホワイト企業は、労働基準法を遵守するため、それに違反するような長時間労働を社員にさせません。
残業時間の実態は口コミサイトなどで見られます。
希望の企業の残業時間がどうなっているかをチェックしておきましょう。
会社の成長率が高い
会社の成長率が高いと、会社が安定しますし、それが給与にも反映されます。
そのため、その企業がホワイトかどうかを調べるときには、その企業の成長率を見るようにしましょう。
企業成長率を見る場合、「売上・利益・現金」の3つの指標がとても重要です。
この3つの成長率を調べておきます。
中小企業の場合、6~20%の企業成長率なら超優良企業です。
0~5%で安全水準となります。
それ以下になると企業の成長が止まり、少し危なくなってきます。
会社四季報などで各企業のデータがわかるため、希望する企業のデータは確認しておきましょう。
【2024年卒版】新卒で入社したいおすすめのホワイト企業
ここではおすすめのホワイト企業12社を、それぞれ詳しく紹介します。
何をしている会社か、人材育成や働き方改革、女性活躍支援などにどのように取り組んでいるのかを見ていきましょう。
女性が働きやすい企業というのは、男性にとっても働きやすい企業です。
女性のために作った制度が、男性にとってもメリットとなることが多くあるからです。
三菱商事
三菱商事は東京に本社を置く総合商社です。
国内は9カ所、海外には112カ所の拠点があり、天然ガスや総合素材、石油・科学ソリューションなどの10グループ体制で幅広く事業を展開しています。
研修制度が充実しており、入社3年目までの若手社員に対して財務会計・簿記・M&A・英語力などの基礎スキルを身につけるプログラムを実施。
また、入社8年目までには全職員が海外経験をつむグローバル研修制度があります。
女性のキャリア形成の支援も手厚く、託児所の確保、MC育児コンシェルジュの設置、柔軟な勤務時間の設定など、女性にとっても働きやすい職場です。
三菱商事:https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/
住友商事
住友商事は東京に本社を置く総合商社です。
事業所数は66カ国・地域にわたり131拠点あります。
メディア・デジタル事業部門やインフラ事業部門、輸送機・建機事業部門など7つの部門でさまざまな事業展開をしています。
住友商事では働き方改革を実施しており、年次有給休暇の取得を推進中で、2016年から2020年の5年間の年間有給休暇取得日数は15.7日でした。
テレワークの導入も進み、2020年度にはテレワーク推進の取り組みが評価され、「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰」の優秀賞を受賞しています。
5:00~22:00の間でしたら始業・終業時間を自由に設定できるスーパーフレックス制度もあります。
住友商事:https://www.sumitomocorp.com/ja/jp
東京海上日動火災保険
東京海上日動は東京に本社を置く自動車保険や火災保険などの会社です。
損害保険業や業務の代理・事務の代行、確定拠出年金の運営管理業務、自動車損害賠償保障事業委託業務をおこなっています。
国内には127営業部・支店と350営業室・課・支社、22事務所があり、世界46の国・地域にも918拠点あります。
東京海上日動の従業員の約半数は女性。
女性が活躍できるような制度の確立や運用の支援をしています。
結婚休暇を始め、配偶者出産休暇、出産休暇、育児休業、看護休暇があり、その他にも産休・育休取得者向けセミナーや短時間勤務制度所得者向けセミナーなどもあります。
東京海上日動:https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/
伊藤忠商事
伊藤忠商事は東京に本社を置く総合商社です。
世界62カ国に約100の拠点を持ち、人々の暮らしを支えるために資源開発・原料調達、製造・加工、卸売、小売サービスまで包括的に取り扱っています。
伊藤忠商事では、企業独自の働き方改革を展開し、労働生産性の向上実現を目指しています。
その主な取り組みが「朝型勤務」「健康経営『がんと仕事の両立支援』」「女性活躍支援」です。
朝型勤務とは、22:00~5:00の深夜勤務「禁止」、20:00~22:00の勤務は「原則禁止」で、仕事が残っている場合は朝型へシフトすることです。
また、女性に対する支援が評価され、2020年12月内閣府が実施する「女性が輝く先進企業表彰」において、「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)表彰」を受賞しました。
伊藤忠商事:https://www.itochu.co.jp/ja/
三井不動産
三井不動産は東京に本社を置く不動産会社です。
オフィスビル、商業施設、ホテル・リゾート、すまいとくらしなどの事業を手掛けています。
三井不動産では健康経営や人材育成、働き方改革、育児や介護の両立支援、働きやすい職場づくりなどに取り組んでいます。
育児支援の取り組みに力を入れており、育児休業からの復帰率は過去20年以上にわたり100%を継続中です。
人材育成では社外での長期派遣研修、宅建研修、海外トレーニー(英語圏・中国語圏)、コンプライアンス研修など、社員の能力を向上させる多彩なプログラムがあります。
三井不動産:https://www.mitsuifudosan.co.jp/
野村総合研究所
野村総合研究所は東京に本社を置く、コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービスの会社です。
日本以外には、アジア・大洋州、欧州、北米に拠点があり、それぞれ連携しながらサービスを提供しています。
女性に対する支援は手厚く、女性の育児休業取得率は100%、男性の育児休業取得率は65.1%に登ります。
2007年から継続して厚生労働大臣から「子育てサポート企業」として認定されており、2017年には女性活躍推進法に基づく取り組み状況が優良な企業として認定されました。
また、人材育成に関するさまざまな取り組みを積極的に推進しています。
野村総合研究所:https://www.nri.com/jp
東京エレクトロン
東京エレクトロンは東京に本社を置く、半導体製造装置事業、フラットパネルディスプレイ製造装置事業などをおこなう会社です。
人材育成制度として「TEL UNIVERSITY」を設置しており、そこでは段階的に能力開発、スキル向上、および組織能力向上を目指せます。
例えば新入社員向けの研修は、新人社員研修、フォロー研修、OJTトレーニングがあります。
福利厚生制度も整っており、産前産後休暇、育児休業、子の看護休暇、子育て応援休暇もあるため、仕事と家庭の両立がしやすいでしょう。
また、住宅補助や完全週休2日制、リフレッシュ休暇はもちろんのこと、社員の家族まで利用できる保養所がニセコや軽井沢などにあります。
東京エレクトロン:https://www.tel.co.jp/
中外製薬
中外製薬は東京に本社を置く、医薬品の研究、開発、製造、販売および輸出入をおこなう会社です。
有効な治療法が確立していない、がんや関節リウマチなどの領域で新薬を開発し十分に満たされていないニーズの充足に力を入れています。
中外製薬では人材こそが最大の資産ととらえており、一人ひとりの人材育成プランを策定し、それに基づいた研修を実施。
多様な人材の活躍を推進する取り組みもおこなっており、その一環として女性リーダーの育成に取り組んでいます。
引き続き女性の活躍を支援し、2023年末には女性管理職比率17%を目指します。
中外製薬:https://www.chugai-pharm.co.jp/
アステラス製薬
アステラス製薬は東京に本社を置き、医薬品の製造・販売および輸出入をおこなっている会社です。
アステラス製薬は2005年に山之内製薬と藤沢薬品工業が合併して誕生し、医療用医薬品を中核事業とするグローバル製薬企業です。
入社後3年間は、集合研修や、職場実践、メンター制度により積極的に社員の成長を支援します。
その後は自己責任により、自分でチャンスを生かして能力を伸ばすことが可能です。
必要な人には最高水準のプログラムが用意されています。
社員の平均年齢は43歳、平均勤続年数が17.1年で、月の時間外労働は6.1時間、有給取得率は72%です。
アステラス製薬:https://www.astellas.com/jp/
双日
双日は東京に本社がある総合商社です。
国内に5拠点、海外には78拠点あり、自動車本部、航空産業・交通プロジェクト本部、インフラ・ヘルスケア本部など7つの本部があります。
働き方改革を推進しており、コンセプトは今までの働き方を見直し効率性・生産性を向上させ、余裕ができた時間を「新規ビジネスの創出」「自己研鑽」「ワークライフバランス実現」に当てる、です。
具体的には長時間労働の是正、年次有給休暇の取得促進、自律的で柔軟な働き方の促進です。
また、オフィス環境の整備にも力を入れており、コミュニケーションスペースの充実などを進めています。
ファナック
ファナックは山梨県に本社を置き、FA事業、ロボット事業およびロボマシン事業を展開している会社です。
世界に260カ所以上のサービス拠点があり、100カ国以上のお客様をサポートしています。
働きやすい職場づくりとして、ワークライフバランスの実践、メンタルヘルスケア、企業主導型保育事業、建屋のバリアフリー化、資産形成サポートを推進。
育児休職制度は復職率が100%で、復帰後1年の定着率も100%となっており、不妊休職制度や配偶者転勤に伴う休職制度もあります。
人材育成の取り組みとしては、各種研修があり、新入社員研修、チームリーダー研修、若手社員研修など、また外国語研修もおこなっています。
ファナック:https://www.fanuc.co.jp/
日本電信電話(NTTグループ)
NTTグループは東京に本社を置き、総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業などを展開する会社です。
人材の育成を推進しており、能力開発の支援や経営リーダーおよびグローバル人材の育成をしています。
また、働き方・休み方改革を促進しており、一人ひとりの多様な働き方を受け入れる風土を作り、リモートワーク制度などを活用したり、各種休暇の取得を促進したりしています。
産休や育休を始め、育児のための短時間勤務、育児のためのシフト勤務なども取得可能です。
他にも、同性パートナー等に対する制度適用拡大もしています。
日本電信電話株式会社:https://group.ntt/jp/
ホワイト企業に新卒で入社したい場合は企業研究を怠らずに!
この記事では、ホワイト企業の魅力とホワイト企業の特徴、そして具体的なホワイト企業の紹介をしました。
同じ仕事をするのなら、働きやすい、働きがいのある職場で仕事をしたいですよね。
また、企業での研修制度が整っていれば、仕事を通じて成長していけるでしょう。
大企業=ホワイト企業というわけではありません。
中小企業の中にもホワイト企業は多数存在します。
企業研究をしっかりすることによりホワイト企業を見つけやすくなります。
企業研究を怠らずに、あなたにピッタリのホワイト企業を見つけてください。