「不動産営業事務への転職を考えている」
「私の経歴で転職できるだろうか」
「宅地建物取引士(宅建)の資格を生かしたい」
そのような気持ちを抱えていないでしょうか。
私も転職活動の経験があるので、気持ちはよく分かります。
結論、コミュニケーション能力と意欲があれば未経験からでも転職が可能です。
メイン業務が営業のサポートで、異業種出身でも努力次第で対応ができるからです。
ただし、未経験者向けの求人は30歳以下で制限している企業もあります。
転職を目指すなら、できれば20代のうちが良いでしょう。
雇用形態は「正社員」「契約社員」「派遣社員」「アルバイト・パート」があり、実績を積めるチャンスが多くあります。
経歴に自信がなければ、まずは非正規雇用から実績を積むのも良いでしょう。
本記事を読めば以下の内容が学べます。
- 不動産営業事務に求められる人物像
- 不動産業界の仕事内容
- 待遇面や休日について
- 仕事のやりがい・辛い面
ぜひ、本記事を参考にして転職の成功につなげていただければ幸いです。
不動産営業事務で求められる人物像4つに厳選して紹介
企業によって求めている人材は異なりますが、希望職種で一般的に求められている人物像を把握することは転職活動で必須です。
応募書類や面接でのアピールポイントがある程度は定まるからです。
ここでは、不動産営業事務で求められる人物像を4つに厳選してご紹介します。
参考にしていただき、自身が生かせる強みを明らかにした上で転職活動に臨みましょう。
【不動産営業事務で求められる人物像1】ストレス耐性があり冷静な対応ができる
不動産営業事務はクレーム対応をする機会が多いです。
商品が高額なため、お客様は一つの不具合やミスに対してよりシビアになるからです。
理不尽なことを言われたり、怒鳴られたりすることもあるでしょう。
その時に、適度に受け流して冷静な対応ができなければ信頼を失います。
ストレス耐性や対応力は、すぐに身につくものではありません。
仕事を経験していく中で少しずつ身につきます。
過去に接客業の経験やコールセンターの経験があれば、選考でアピールできるでしょう。
【不動産営業事務で求められる人物像2】コミュニケーション能力に優れている
不動産営業事務は、営業社員のサポートやお客様の対応がメイン業務です。
そのため、高いコミュニケーション能力が求められます。
コミュニケーション能力は、分かりやすく伝える能力だけではなく察する力も指します。
営業社員やお客様の悩みやニーズを瞬時に察知して、適切な対応を行える人材は重宝されるでしょう。
普段から、周囲に気配り上手と言われている方は人物面でマッチする可能が高いです。
逆に、黙々と仕事をしたい方には向かないでしょう。
【不動産営業事務で求められる人物像3】勉強が苦にならない
不動産営業事務だから営業のサポートさえできれば良いわけではありません。
お客様との対応で不動産の知識を生かす場面が多いからです。
通常、問い合わせの一次対応は営業事務が行います。
お客様から用件を聞く際、知識がなければ内容を正確に理解できず、営業に正確な引き継ぎができません。
不動産関連の法律は改正が進んでおり、常に勉強する姿勢がなければ業務についていけないでしょう。
資格は必須ではありませんが、転職活動前に業務に役立つ資格を取得すれば自己啓発の姿勢を客観的にアピールできます。
宅地建物取引士やMos(パソコン)の知識は、仕事で必ず使うので特におすすめです。
【不動産営業事務で求められる人物像4】ミスが少なく責任感がある
不動産は高額な商品のため、仕事の責任感が非常に大きいです。
少しのミスに対しても、お客様からの厳しいクレームを覚悟しなくてはいけません。
日々の業務に責任感を持って取り組み、ミスを起こさないように意識高く業務に取り組める人は適性があると判断されるでしょう。
金額が大きいだけに、ミスをするとお客様に深刻な被害を与える可能性があることは覚えておきましょう。
不動産営業事務の就職は宅地建物取引士を取得すると有利に
不動産営業事務への転職は、宅地建物取引士を取得すると有利になる可能性があります。
業務には不動産の知識が必須で、資格を取得すると手当を支給するくらい会社は重視しているからです。
不動産営業事務のメイン業務は営業のサポートですが、お客様と対応する機会も多いです。その際、不動産の知識があればよりスムーズに対応できます。
入社前に取得すると、転職活動で大きなアピールポイントになるでしょう。
宅地建物取引士試験の概要は以下の通りです。
- 試験は毎年1回で、10月の第3日曜日に開催
- 受験料7,000円
- 受験地は各都道府県により異なる
- 申し込みは7月1日~7月31(郵送)までなので注意
*インターネット申し込みは7月1日~7月15日
- 合格発表は12月
転職活動や入社後のキャリアアップのため、取得を検討してみてはいかがでしょうか。
不動産営業事務に就職したければ転職エージェントを利用しよう
転職を成功に導くため、転職エージェントへの相談をおすすめします。
企業と長年のつながりがあり、選考や社内の情報を熟知しているからです。
具体的には以下のメリットがあります。
- ブラック企業の求人は扱っていない
- 自分にマッチした求人を紹介してくれる
- 応募書類の代行も行ってくれるので、働きながらでも効率よく活動できる
- 面接の出来が悪くてもエージェントのサポートで選考の結果が覆ることもある
- 面接・書類選考対策が徹底している
登録すればこれだけ多くのメリットがあるので、ミスマッチがない転職が実現できるでしょう。
不動産営業事務の仕事内容
不動産営業事務の仕事は、大きく「売買」「賃貸仲介」「土地仕入れ」「賃貸管理」に分類されます。
分野は異なりますが、電話応対・書類作成など仕事内容は基本的に共通しています。
ここでは、不動産営業事務の仕事内容を「窓口業務」「来客応対」「店舗内管理業務」「事務」に分けてご説明します。
転職活動をする前に業務イメージを持つことで、自身の強みをアピールしやすいでしょう。
業務内容は幅広いので、マルチに活躍したい人にはおすすめの仕事です。
窓口業務
- 電話応対
不動産営業事務のメイン業務は、電話応対と言っても過言ではありません。
毎日、多くの問い合わせ電話がかかってくるからです。
物件の空き状況や駐車場の有無や位置など、物件に関する不動産業者からの問い合わせが非常に多いです。
お客様に簡単な物件の説明できるスキルや知識は必要でしょう。
賃貸の管理も行っている不動産会社の場合、入居者の対応も行います。
内容は住人同士のトラブルが多く、騒音やゴミの出し方などについて相談を受けます。
「ぜんぜん問題が改善されてない。」
など、中には怒り心頭で電話をかけてくる入居者もいます。
最初は大変ですが、経験を積めば臨機応変に対応できますので根気強く続けましょう。
- 来客応対
来店したお客様の用件を聞き、営業担当者にとりつぎを行います。
対応するのは、賃貸の入居書や物件を探しているお客様、商談相手などが多いです。
お客様と直接対面するので、表情や適度な相槌などコミュニケーションの基本を一層意識する必要があります。
電話応対と同様、用件を聞くためにはある程度の不動産知識は必須です。
店舗内管理業務
- 店舗内管理
店舗内の管理全般を担当します。
机・椅子、ペンやノートなどの文具類など普段使用しているものから、トイレットペーパーなどの補充など消耗品の管理も行います。
- 清掃
清掃は業者に任せる場合もありますが、基本的に営業事務の仕事です。
来客も多いので常に社内を清潔に保ちます。
事務
- 書類作成
主に物件資料と金銭関係(請求書・領収書など)の書類を作成します。
物件資料は物件を募集するための書類です。
テンプレートに沿って、価格や専有面積各項目を入力して間取り図を添付するだけで簡単に作成できます。
金銭関係の書類作成は、ミスをするとトラブルの原因になるため、何度もチェックして慎重に行う必要があるでしょう。
- 広告業務
物件の情報を、ホームページやポータルサイトに登録して広告の折り込みを依頼します。
早期に成約させるため、物件のセールスポイントを分かりやすく入力するのも不動産営業事務の仕事です。
不動産営業事務の平均年収と残業・休日
不動産営業事務の平均年収は、会社やスキル・経験により差が出やすいでしょう。
地域差が大きいのも特徴です。
少数の会社だけをみて平均年収の判断はできません。
それでも、全職種と比べると平均年収は高いと言えないでしょう。
ここでは、不動産営業事務の平均年収についてご紹介します。
ぜひ、不動産営業事務の転職を検討する上で参考にしていただければ幸いです。
平均年収は勤務先の会社やスキル・経験、地域によっても左右される
不動産営業事務の平均年収は約400万円で、300万~400万円が最も多いゾーンです。
500万円~800万円以上の層もあるので、勤務先やスキル・経験によって差がつきやすいと言えます。
不動産営業事務の平均年収は地域によっても異なります。
最も高い地域が「北海道・東北」の約400万円で、岩手県の525万円が最高です。
最低が「沖縄県」の約250万円で、岩手県と278万円の差があります。
不動産営業事務の残業・休日
不動産営業事務の残業は基本的に少ないと考えて良いでしょう。
繁忙期(2月~3月)を除き、定時退社がほとんどです。
休日は平日休みが多く、水曜日を中心に休日を設けている会社が大半です。
不動産営業事務3つのやりがい
不動産営業事務のやりがいを一言で表現すると「達成感・成長」でしょう。
- 営業社員やお客様から感謝された
- 問題が解決した時
- 知識が増えて成長を実感した
これらすべてが仕事のやりがいにつながり、今後のモチベーションが上がります。
ここでは、不動産営業事務の3つのやりがいをご紹介します。
【やりがい1】営業社員やお客様から感謝される
不動産営業事務は、営業社員やお客様の対応が主な仕事です。
常に、どうすれば円滑に業務が進むかを考えて仕事をすれば社内での評価は上がるでしょう。分かりやすい書類の作成や細やかな配慮で、営業担当者は仕事をしやすくなります。
そのことで、感謝されて次からはより専門性の高い仕事を任せてもらえます。
お客様の対応も仕事内容の一つです。
対面での接客から電話でコミュニケーションをとる機会は多くあります。
疑問点に対して的確な回答を返したり、世間話に乗ったりなどお客様を考えた対応をすれば感謝される機会は多いです。
そういった対応を取れるようには、日頃の勉強や仕事の積み重ねが大切でしょう。
【やりがい2】トラブルが解決した時
不動産営業事務は、クレーム対応も多くあります。
精神力が必要な仕事ですが、問題が解決した時にはやりがいを感じるでしょう。
中には、自分だけは解決できないトラブルも多いです。
社員が一丸となり対応にあたるケースもあるでしょう。
苦労が多い分、解決した時の喜びは大きいです。
【やりがい3】不動産の知識が身につく
不動産営業事務の仕事は、日々の業務で不動産の知識は必須です。
仕事のあらゆる場面で、不動産の用語や業務知識に触れるでしょう。
最初は、分からなくても自分で調べたり他の社員に質問したりするうちに、徐々に知識が身についてきます。
そのことで、業務の幅が広がりやりがい・面白みを感じるようになるでしょう。
不動産会社は、売買と賃貸の片方または両方を扱っている会社があります。
不動産の知識を身に付ける目的で転職を志している場合は、売買と賃貸の両方を扱っている会社への入社をおすすめします。
不動産営業事務の辛い面
不動産営業事務には辛い面もあります。
もちろん、人によって何が辛いと感じるかは異なるでしょう。
ここでは、多くの人が共通して辛いと感じるポイントを厳選してご説明します。
派遣(非正規)の募集が多い
不動産営業事務の仕事は派遣の募集が多いです。
実務経験を積めるので転職の武器になりますが、安定して長く勤務にするには不安があります。
派遣やアルバイトから正社員に登用されるケースもゼロではありませんが、確率は高いとは言えないでしょう。
派遣の契約期間中にスキルアップをして、正社員転職を有利にする意識が重要です。
覚えることが多く勉強が大変
不動産営業事務は日々の勉強も大切です。
お客様は、あなたをプロと認識して接してくるからです。
来客応対中に、基本的な質問に答えられないようでは信用を失うでしょう。
宅地建物取引業法や民法・国土利用計画法・都市計画法・借地借家法不動産登記法など、さまざまな法律の知識が必要です。
法律の改正は頻繁に行われるので、情報にアンテナを張り常に勉強する姿勢が大切です。
まとめ
不動産営業事務は、努力次第で未経験からでも十分に転職可能でしょう。
覚えることが多く大変な面もありますが、人から感謝されることも多い仕事です。
コミュニケーション能力に自信があり、勉強をしていく気持ちがあればぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
就職の入口は広いので、あきらめずに活動していれば希望が叶うと信じています。
本記事を参考にして、前向きに転職活動に取り組んでいただければ幸いです。
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