事務職の求人数が少ない中、経理は安定した求人数が存在するため、男女共に人気がある職種です。
しかし、専門的な仕事であるため、未経験者にとっては困難なこともあり、頭を抱えることが多いのではないでしょうか。
ハードルが高いイメージを持たれ、敬遠されがちな経理という仕事。
転職もやはり難しいのでしょうか。
この記事では経理への転職が難しい理由と、転職成功のための方法10選を紹介します。
経理への転職は難しい訳は?
では、なぜ経理への転職は難しいとされているのでしょうか。
やはり様々な能力や知識が必要なため、未経験では難しい実務も求められてきます。。
そのため、未経験者と経験者の差が顕著に出ています。
しかし初めは誰だって未経験。
カバー次第でどうにでもなります。
難しいからといって、経理への転職は不可能ではありません。
転職では即戦力を求められている
経理の中途採用では、実務経験が重視されます。
その背景には簿記などの専門知識が必要であったり、未経験者では難しい業務内容も数多く存在します。
また、経理は向き不向きがはっきりする職種です。
向いている人にとっては楽しい仕事だと思いますが、向いていない人にとってはストレスフルな仕事でしょう。
もちろんお金を扱う仕事なのでミスは許されません。
そのため、即戦力が必要となってくるのです。
しかし、業務内容を積めば、その後の転職活動に有利に働きます。
女性に人気がある職種
先ほど男女共に人気がある仕事だと紹介しましたが、経理は特に女性からの圧倒的人気を誇っています。
なぜこんなに女性に人気なのかというと、実は経理は女性にとって働きやすい職種でもあるのです。
経理が男性はもちろん、女性にとってもおすすめなのは柔軟な働き方ができるという点です。
経理はトラブルや急な夜のミーティングが入ることはまずありません。
そのため、仕事と家庭を両立しやすく、自分のペースで業務をコントロールすることが可能です。
未経験で経理への転職は難しいけど不可能ではない
正直、未経験での経理への転職は難しいです。
これはどの業界でも共通しています。
しかし、未経験でもきちんと自身でカバーできれば問題ありません。
では、どのようにしてカバーしていけばいいのでしょうか。
ポイントは4つあります。
- 年齢
- タイミング
- エージェントの活用
- 簿記の勉強
この4つをおさえておけば、経理未経験でも転職することは不可能ではありません。
詳しくは後ほどの【経理の転職成功させるコツ10選】で紹介します。
でもせっかく転職するなら今より好条件の企業に入社したいですよね。
就職でも大企業にしか興味がなく、大手以外受けないといった方がいます。
もちろんそれも選択肢の1つですが、安全牌ではありません。
有利な転職は応募する企業数を増やすことです。
なるべくハードルを下げて転職活動を有利に進めましょう。
経理の転職成功させるコツ10選
経理はワークライフバランスを保ちやすく、給料が良いです。
そのため経理の仕事に魅力を感じ、転職を考えている人も少なくはないでしょう。
では、実際どのように転職活動を進めればいいのでしょうか。
転職活動する際のコツを紹介していきたいと思います。
1月~2月に転職する
経理としての転職は求人案件が一番多い時期を選ぶのがベストです。
経理の繁忙期はおよそこのようになっています。
- 年度末決算の時期
- 四半期決算の時期
- 月初(月次決済)
- 決算期の前月(準備のため)
企業が経理職の求人を募集するのは繁忙期の2~3ヶ月前です。
一番忙しくなるのは4、5月といわれています。
その2~3ヶ月前なので、1~2月の転職がおすすめです。
求人案件が多い時期を狙って転職活動することで、希望の転職先に就ける可能性がグンと上がります。
ポジティブな転職理由を
転職にあたり、「仕事が嫌で」「人間関係がうまくいかなくて」といったネガティブな理由は御法度です。
企業が求めているのは、ネガティブな人ではなく、ポジティブに向上心を持って仕事ができる人物です。
まずは自身のこれまでの経験を振り返ってみてください。
そして、理想の働き方を考え、それに近づくための目標を立てましょう。
そうすることで自分のやるべきことや、やりたいことが見えてくるはずです。
それを転職理由に落とし込み、具体的な行動計画に移していきましょう。
なぜ経理なのか明確にする
未経験者は特に「なぜ経理なのか」ということを問われます。
それを説明できるように理由を明確にしなければなりません。
興味や数字が強いことをアピールしただけでは志望理由としては弱いです。
実際に簿記などの勉強をしたなどの経理に対する強い意欲、前職との親和性を持たせることなどを示すことが大切です。
経験者はこれまでのキャリアがあるので、「なぜこの会社で働きたいか」を明確にしましょう。
そうすることで働くイメージが沸き、会社とのミスマッチ防止にもなります。
一次面接・二次面接と最終面接のポイントを知る
面接ではこれまでのスキルやキャリアを見ます。
これが行われるのが一次面接・二次面接です。
さらに最終面接までいくと、入社後のキャリアビジョンや入社意欲などを重視してきます。
最終面接まで進んだというだけあって、企業で働くためのスキルや経験を持ち合わせた人物に問われます。
キャリアビジョンを問われた際には、「経理担当者として業務をこなしながらゆくゆくは税理士になりたい」など、経理職の仕事の延長線上に明確な目標を述べるといいでしょう。
業務が細分化された環境を狙う
部分的な仕事ができる環境を選ぶと、採用されやすくなる
組織が大きくなればなるほど、業務が細分化される傾向にあります。
比較的大きな会社では、「経理担当」という大まかなくくりではなく、
- 原価計算担当者
- 税務担当者
- 連結決算担当者
などに分かれます。
などで徹底的なジョブローテーションが行われていないと、何年も同じ業務をやり続けることになります。
まずは面接などでしっかりローテーションが行われているか、業務内容を確認してみましょう。
近い業種からの転職する
経理に近い業種からの転職だと、選考において有利に働く場合があります。
なぜ選考に有利になるのかというと、即戦力としての活躍が期待できるからです。
基本的に経理職は業務内容の難易度が業種を問わず一致していることが多いです。
そのため、決算一つとっても、業務にどれだけ携われるか記すだけで自分のスキルが相手側に知られてしまいます。
自分がどこまで業務を遂行できるか、その経験やスキルを事細かに伝えることが鍵となってきます。
前職で何をやってきたのかを説明する
前職の経験が豊富だと、即戦力として期待され、企業側からも積極的採用したいと前向きに検討してくれるでしょう。
しかし、この場合前文で述べた通り、経理と親和性の高い職業に限ります。
全く関係のない職種から転職する場合は、資格を取るための勉強をしてきたかも重視されます。
また、前職の規模や経験、業務内容、得意な仕事をくまなく整理しておくと、自分の経験を活かせる企業が見つかりやすく、転職活動がスムーズになります。
資格を取る
経理に就くためにあった方が間違いなく有利なのが、簿記資格です。
経理で働くことはもちろん、スキルアップしたい人にも簿記資格はおすすめです。
簿記資格を持っていることで、経理に関する知識を持っていることの証明にもなるのです。
そのほかにも、実際の業務で活かせる知識が身に付いたり、財政諸表がわかるようになるので、株式投資に役に立つといったメリットがあります。
簿記資格は社会人の必修科目といっていいほど、勉強しておいて全く損はない資格となっています。
本当に役に立つ資格と役に立たない資格は下記の記事で詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。
AI時代に備える
経理の仕事がAIに乗っ取られるのではないかと危惧する方もいるのではないでしょうか。
確かにAIの台頭によって失う仕事として経理はよく挙げられています。
経理職が将来生き残っていくためには、経理の専門知識だけを高めるだけでは厳しくなってきました。
そのため、会計・税務におけるデータを分析し、経営のアドバイスができる戦力立案力や判断力を培うことが必要となってきます。
今のうちに経理界へのAI到来に備え、準備しておきましょう。
数多くの求人を確認する
世の中には数多くの求人が存在します。
求人を見ることでどのようなスキルや経験が求められているのか、確認することができます。
また、年収が高い求人や管理職求人を見ることで自身が身に付けているスキルや経験を照らし合わせることができます。
そのため、求人は自分に合った環境を見定めるための1つの指標ともいえます。
数多くの求人情報を熟読し、自分でも活躍できる立ち位置での採用かどうかを見極めた上で、転職活動をしましょう。
年代別の転職成功のポイントやおすすめの転職サイトは下記の記事で詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。
まとめ
経理職はお金を扱うため、小さなミスも許されません。
そのため、業務の正確性と責任感が重要になってきます。
そんな責任重大な経理の仕事ですが、安定性があり、キャリアアップがしやすかったりなど、メリットも多くあります。
また、一度実務を経験するとその知識はどの会社でも通用するため、転職もしやすくなります。
未経験者は企業が求める人材にマッチしていれば経理への転職も不可能ではありません。
まずは転職エージェントなどを活用し、転職活動をスムーズに進めましょう。