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【必読】地銀の年収とメリット3選!メガバンクと徹底比較!

就職・転職活動が本格化する中、銀行を志望する場合メガバンクに限らず地方銀行も受験することを視野に入れている方は多いのではないでしょうか?

就職する会社を決定する際に一番気になる点が年収です。

ここでは有価証券報告書だけでは知りえない地方銀行・メガバンクの年収を「昇進のスピード」「職位における給与額」などを交えて以下の順に紹介していきます。

  • 3大地銀の年収
  • メガバンクの年収
  • 3大地方銀行と地方銀行の年収を比較した結果
  • 年収以外に考慮すべきこと「地銀のメリット4選」

地方銀行の年収は?

地方銀行と一言で言っても幅があります。

地方銀行は「第1地方銀行」と「第2地方銀行」に分かれているのをご存じでしょうか。

・第1地方銀行…全国で63行存在し「全国地方銀行協会」に所属する銀行

・第2地方銀行…全国で41行存在し「第二地方銀行協会」に所属する銀行

年収に関して、第1地方銀行で600~700万円、第2地方銀行で500~600万円が相場とされています。

有価証券報告書においてメガバンク3行の平均年収が780万円であることを考慮すると、地方銀行の年収と100~300万円違うことが分かります。

ここではその中でも3大地銀と呼ばれている第1地方銀行の「横浜銀行」「千葉銀行」「静岡銀行」の3行の年収を具体的に紹介します。

<横浜銀行>

横浜銀行は神奈川県横浜市に本社を構える地方銀行であり、2016年より東日本銀行との経営統合によりコンコルディア・フィナンシャルグループ傘下に入りました。

地方銀行の中でも一番多くの資産を保有し、首位を独走する日本最大の地方銀行です。

国内支店は神奈川県を中心に東京都・群馬県・愛知県・大阪府に展開しています。

海外支店は、ニューヨーク・上海・香港・シンガポール・バンコク。(駐在員事務所はニューヨーク・香港・バンコク)

2000年代の早い段階でインターネットバンキングの開設を行い、2021年にはメガバンクに続きペーパーレス化を図るため通帳発行に手数料を設けた初の地方銀行となるなど世の中の動きに敏感な銀行です。

  • 有価証券報告書による平均年間給与:1040万円
  • 総合職の平均年収:1014万円
  • 総合職全員が到達できる年収:1000万円

横浜銀行の年収はメガバンクの8掛けと言われていますが、地方銀行の中では突出して業績が良く年収の高い銀行です。

2016年頃に一般職がなくなり給与体系が一律になったことにより平均年収が上がりメガバンクと比べても見劣りしなくなりました。

具体的に年収を見ていくと、役職が付く5年目までは給与はほとんど上がらず500~600万円くらいです。

最短7年目(30歳前後)で課長代理になると一気に200万円給与が上がり800~900万円の水準になります。

以前の給与体系であればこのタイミングで1000万円に届いていたようですが、近年厳しくなってきている様子です。

ですが、30代半ばには同期の8割が1000万円に届くとされており、余程のことがない限り皆が課長代理にはなれるでしょう。

次の昇格のタイミングは11年目(32歳)になりここで課長になることで1000~1200万円の水準になります。

課長職に就けるかどうかで同期と年収の開きが出てくるようです。

その後のキャリアパスとしては最速で36歳で副支店長になると1300万円、40歳で支店長になると1400万になります。

特徴としては以下の3点です。

  • 2015年ころから女性の管理職が増えているので女性の方は昇格のチャンス
  • 中途採用の人も待遇面での差はない
  • メガバンクと比べると人員的に余裕がないためノルマが厳しい

<千葉銀行>

千葉銀行は千葉県千葉市に本店を構え、総資産は全国2位を誇る地方銀行。

千葉銀行の強みとしては、海外支店の総数です。

ニューヨーク・ロンドン・香港・上海・シンガポール・バンコクの6店舗展開しており、20代の若いころから駐在の可能性もあります。(駐在員事務所は上海・シンガポール・バンコク)

アジアの銀行を中心に10もの海外銀行との業務提携を行っているため、地元に貢献しながらも海外志望の強い方には適している環境ではないでしょうか。

  • 有価証券報告書による平均年間給与:734.7万円(38.6歳)
  • 総合職の平均年収:約800~1000万円
  • 総合職全員が到達出来る年収:約800万円

千葉銀行の年収はメガバンクの8掛け、同じ3大地銀の1つである横浜銀行より1割ほど低い水準にあると言われていますが、地方銀行の中では高水準にあります。

20代の間はほとんど上がらず、昇給は一律で25歳時点において約400万円くらいです。

最短で7年目(29歳)に係長になることで年収が600~700万円まで伸びてくるでしょう。

この昇格試験に通るのは同期の6割と言われており、昇格できなかった場合、年収は500万円くらいに留まるようです。

次の昇格のタイミングは最短9年目(31歳)に訪れ、支店長代理に就くことで150万円UPし、850~1000万円弱になりますが、ストレートで支店長代理になれるのは2~3割と言われています。

以前は完全に年功序列でしたが最近では行内も徐々に実力主義になってきているため、支店長代理に昇格出来ない人も出てきている様子です。

早い人で14年目(36歳)に課長に就くことで1100~1200万円に届くでしょう。

その後は支店長(45歳前後)になると年収は1300万円に上がるとされています。

特徴としては以下の3点です。

  • ボーナスは店舗実績+個人実績に左右されるため大きい支店が有利
  • 金融商品に順位をつけているので評価が分かりやすい
  • ノルマが達成できないと評価が低くなる

<静岡銀行>

静岡銀行は静岡県静岡市葵区に本店を構える地方銀行です。

国内は静岡県全域・東京都・神奈川県・愛知県・大阪府に店舗展開しています。

海外ではニューヨーク・ロサンゼルス・上海・香港・シンガポールに支店を有します。(駐在事員務所は上海・シンガポール)。

いち早くインターネットバンキングを取り入れた先駆的な会社であることも特徴です。

  • 有価証券報告書による平均年間給与:737万円(38.4歳)
  • 総合職の年収:950~1050万円
  • 全員が到達できる年収:1000

静岡銀行は入行して最初の3年間はほぼ伸びませんが、4年目から階級が上がるごとに100万円ずつ上がっていきます。

4年目(26歳)に500~550万円・6年目(28歳)に600~650万円・8年目(30歳)で700~750万円。

最短で11年目(33歳頃)で役席に昇格出来れば900~1100万円弱になり1000万円に届くでしょう。

課長職(40歳頃が目安)に就くことで年収が1100~1200万円まで伸びてきます。

最近では役職・管理職への早期登用を推進していて、早ければ35歳頃支店長に抜擢されることもあるようです。

支店長に就ければ年収が一気に1300~1500万円まで伸びてきます。(小さい支店は1300万円・大きい支店は1500万円)

特徴は以下の3点です。

  • 年功序列は崩れてきていて、定年まで役職のない社員もいる
  • 役職が付くまでの水準は低いが、役職が付くと高水準になる
  • 入行5年目までは基本給は変わらず、ボーナスのみ増加

メガバンクの年収

<三菱UFJ銀行>

三菱UFJ銀行は東京都千代田区丸の内に本店を構える、三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の都市銀行です。

年間売上7.2兆円・総資産は336兆円であり、メガバンクの中でも圧倒的地位を築いています。

中でも三菱UFJ銀行の一番の強みは海外事業の強さです。

アユタヤ銀行を買収し海外事業の拡大を図り、メガバンクの中でも唯一海外リテール部門に進出するなど海外事業に注力しています。

海外部門の利益比率は全売上の5割を超えているようです。

  • 有価証券報告書による平均年間給与:774万円(39.6歳)
  • 総合職の平均年収:1200~1400万円
  • 総合職全員が到達できる年収:1000~1100万円

20代の頃の年収は1年目が400万円くらいで役職が付くまで毎年50万円ずつ上がります。

2年目まではボーナスは一律ですが、3年目からは配属店の業績に左右されるようです。

6年目の年収は650~700万円とされています。

最短7年目(29歳)で支店長代理に就くことが出来、年収は1000~1100万円に届くでしょう。

このタイミングで同期の7割が昇格し、30代半ばにかけて全員がこのレベルに到達するようです。

次の昇給のタイミングとしては10~11年目(32~33歳)頃、課長職に就くことで1100~1200万円になります。

同期の2割5分の人が昇格出来ますが、中でも女性総合職の人・駐在帰りなど国際畑の人が有利に働くようです。

16年目(38歳)では次長職に就くタイミングが訪れ1300~1600万円に上がりますが、多くの人は昇格困難。

支店長(40歳~)になると1600~1900万円まで年収が伸びてくるでしょう。

ここまで到達できる人はほぼいないようですが、部長職(45歳~)に就けると2000~2500万円に到達します。 

特徴は以下3点です。

  • 一斉昇格のタイミングを逃すと1~2年は昇格できない
  • 一度でも昇格を逃すと出世のルートからは外れる
  • 職務給の割合が増してきており、責任の重いポジションに就けば先輩の給与額を上回る

<三井住友銀行>

三井住友銀行は大阪府大阪市西区北浜に大阪本店を、東京都千代田区丸の内に東京本店を構える、三井住友フィナンシャルグループ傘下の都市銀行です。

売り上げは年間約5.3兆円、総資産は219兆円を有しています。

3大メガバンクと言われますが実質は三菱UFJ銀行と共に2トップの状態と言えるでしょう。

三井住友銀行はリテール事業に強みを持ち、売り上げに対する利益率が20%を超えておりメガバンクの中で一番収益率が高くなっています。

また融資の速さにも定評があり、実力主義であるがゆえに収益力の高い会社を実現しています。

  • 有価証券報告書による平均年間給与:829万円(37歳)
  • 総合職平均年収:1100~1300万円
  • 総合職全員が到達できる年収:1100~1200万円(メガバンクで一番高水準)

3年目までは500万円ほどですが、4~5年目で700~800万円になり他行と比べても昇給は早いでしょう。

最短6~7年目(28~29歳)で部長代理補に就くことで、年収は800~1000万円に到達することが出来ます。(同期の4~5割が昇格)

このタイミングで昇格出来ない場合700万円に留まりますが、30代半ばまでに全員が昇格出来るようです。

次の昇格は10~11年目(32~33歳)に訪れ、部長代理に就くことで年収は1200~1300万円になります。

部長代理までは殆どの人がなれるようです。

15年目(37歳)頃には、上席部長代理に就くことで1300~1400万円、18年目(40歳~)支店長まで上り詰めることが出来れば1500~2000万円にまで伸びてきます。

(支店長に昇格出来ない場合、年収1,300万円前後に留まる。)

特徴は以下の3点です。

  • 昇格のタイミングを逃すと出世は厳しくなり、なかなか昇格もしづらい
  • 求められる数字は他行の2倍
  • 他行に比べて昇進が早い

<みずほ銀行>

みずほ銀行は、東京都千代田区大手町に本店を構える、みずほフィナンシャルグループ傘下の都市銀行です。

年間売上3.9兆円・総資産214兆円を有しておりメガバンクでは3番手に位置します。

みずほ銀行の強みは取引顧客の多いことによる経営基盤の盤石さです。

個人顧客2400万人を有し5人に1人はみずほ銀行口座を持っている計算になります。

(日本で唯一47都道府県に支店を構えている銀行。)

また国内上場企業の7割と、海外大企業の8割と取引があり、メガバンク中でも一番盤石であると言えるでしょう。

  • による平均年間給与:736万円(38.2歳)
  • 総合職の平均年収:1000~1200万円
  • 総合職全員が到達できる年収:1000万円

20代の年収は2年目に上がるタイミングで50万円昇給し400万円になり、その後毎年100万円ずつ昇給していきます。

最短8年目(30歳)で課長代理に就くことで900~1000万円になり1000万円に届くでしょう。

ここで昇格できるのは同期の2~3割と言われていますが、全員がこの水準には到達できる様子。

昇格できない場合、7年目で800万円と言われています。

次の昇格のタイミングは10年目(32歳)の時に訪れ、ここで課長に就くことで1100~1300万円の水準になるでしょう。

最短10年で課長職に就ける人は同期の1割と言われているので狭き門になります。

早い人で14年目(36歳)頃、副支店長に就くことで1300~1400万円、50歳前後で支店長に就くことで1500~1600万円になります。

特徴は以下の3点です。

  • メガバンクの中では給与水準は一番低い
  • 課長までは残業代が付くため副支店長より年収が高くなることもある
  • 一度評価を大きく下げてしまうと挽回するのは困難

3大地銀とメガバンクの年収を比較した結果は?

地方銀行とメガバンクの年収を比べた際、以下の点で差が開いてくることが分かりました。

  • 20代の給与:(地銀は役職が付くまで伸びが少ない)
  • 昇給のスピード:(メガバンクは最短20代後半で1000万円に届くが、地銀は30代前半)
  • 支店長以上の年収:(地銀では支店長になっても伸び率は少ない)

上記全てにおいてメガバンクが勝っている様です。

平均年収ではそこまで変わらないように見えても、生涯年収で考えると大きな差が出てきます。

ただ、地方銀行首位の「横浜銀行」とメガバンクの「みずほ銀行」を比べると1割ほどみずほ銀行の年収が高いようですが、多くの方が支店長まで到達できないことを考えると2行の年収にそこまで大きな差はないと言えるのではないでしょうか。

転職が一般的になってきた現代ではありますが、仕事は一生です。

その会社でどれだけ活き活きと活躍できるか出来るかも重要になってきます。

年収だけを見るのではなく、自分の中で軸を決めてそれに沿って会社選びを行ってください。

銀行員については下記の記事で詳しく解説しています。

こちらもぜひ本記事と合わせてぜひご覧ください。

年収だけで企業を選ぶのは危険!年収以外に考慮すべき地銀で働くメリット4選

就職する企業を選択する上で年収を考慮することはとても大切なことです。

ですが、年収だけでは測れないメガバンクにはない地方銀行で働くメリットは数多く存在します。

会社選びをする際、その点も考慮することを忘れないで下さい。

地方銀行に就職するメリットは以下の通りです。

全国転勤の有無

メガバンクに就職すると約3年に1度の全国転勤からは逃れられません。

一方、地方銀行の場合、異動があったとしても基本的には県内に限られるので転居を伴わない範囲である可能性が高いです。

もし家庭を持ったら尚のことライフプランを立てやすく転勤のないことはご自身にとっても家族にとってもメリットは大きいことでしょう。

家賃が安い

地方銀行に就職した際、その土地に住むことになります。

それが関東圏内であったとしても、都内に住居を構えることを考えたら生活コストが大幅にカットされます。

年収だけを見るのではなく生活コストを考慮すると余裕のある生活ができる可能性が高いのではないでしょうか。

人間関係

地方銀行は人間関係が良いとされる会社が多いです。

就職活動をする際に是非OB・OG訪問をして直接会って確認することをお勧めします。

メガバンクでは一度でも昇格のタイミングを逃すと出世コースを外されてしまうため、そのことが殺伐さを生む一因でもあります。

地方銀行では挽回のチャンスのある銀行も多いのでその点でも働きやすいと言えるのではないでしょうか。

地元へ貢献出来る

地方銀行の良さは地域密着型である点です。

地元を支える企業と仕事出来ることは地方銀行で働く上での醍醐味ではないでしょうか。

自分の生まれ育った地元に還元したいと思っている方にはとても適した働き方です。

若い力をもって、地元の活性化にも貢献することが出来るでしょう。

その他、銀行に就職するメリットやデメリットは下記の記事で詳しく解説しています。

まとめ

ここまで3大地方銀行とメガバンクの年収を比較してきましたが、有価証券報告書上ではそこまでの開きはありませんでした。

しかし、総合職の年収に焦点を絞ってみると「20代の給与水準」「昇給のスピード」「支店長以上の年収」においては開きがあることが分かりました。

有価証券報告書の場合、総合職以外の多くの社員を抱えているメガバンクは自ずと平均年収は低く産出されます。

就職活動をする上で大切なことは直接自分の目と耳で確認することです。

ご自身が受けようと考えている銀行の支店を訪問してみたり、OB・OG訪問を行ってみて下さい。

HPやネット上では得られなかった情報も得ることが出来るでしょう。

そして、就職する会社を決定する上で必ずしも年収だけが一番だとは限りません。

地方銀行にはメガバンクにはない良さがあります。

総合的に判断した場合、地方銀行の年収が低いとは必ずしも言い切れないのではないでしょうか。

会社の特徴・社風・働き方などを総合的に判断した上で選択することをお勧めします。

ご自身に適した銀行に就職できることを心よりお祈りしております。

また、下記の記事では年代別に転職成功のポイントを解説しています。

こちらもぜひご覧ください。