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看護師が転職活動時に病院へ直接応募しない理由を徹底解説!

看護師が転職するにはどのような方法があるのでしょうか。

最近話題の直接応募にはどのようなメリットとデメリットがあり、どうすれば転職活動を成功に導けるのでしょうか。

この記事では、看護師が転職する際の手順や注意点などを分かりやすく解説します。

看護師が転職する3つの方法とメリットデメリット

看護師が転職する方法は大きく3つあります。

ここでは、直接応募を含めた各転職方法の違いを解説しますので、メリットとデメリットを正しく把握しておきましょう。

求人サイト(看護師転職サイト等)

看護師が求人サイトを利用する最大のメリットは、掲載求人数が豊富なところです。

大手転職サイトに掲載されている求人案件は全国におよび、地方在住の方でも多くの求人記事から選択できます。

検索機能が充実しているので、数万件の中から求職者の希望にマッチした求人記事を表示可能です。

また、企業側が求職者情報を確認できるマイページ機能や、企業から求職者へ直接連絡できるスカウト機能によって、企業と求職者の接点が豊富な点も見逃せません。

看護師が求人サイトを利用するデメリットは、求職者自身で行動する必要がある点です。

求人サイトでは企業側から一定数のオファーメールが届くこともありますが、基本的には求職者自身で求人を閲覧していき、希望に合った求人記事を労働条件など確認したうえで応募します。

求人サイトからの応募は、求職者と企業が直接やり取りを行う形式が多いので、求人サイト経由で労働条件などの交渉を行うのは難しいかもしれません。

人材紹介会社(転職エージェント等)

看護師が転職エージェントなどの人材紹介会社を利用する最大のメリットは、キャリアアドバイザーが求職者と企業の架け橋になってくれる点です。

第三者視点でのアドバイスがもらえるうえ、職務経歴書の改善や面接対応の練習など様々な支援が期待できます。

あらかじめ転職エージェントサービスに希望する労働条件を記載しておけば、キャリアアドバイザーが希望にマッチした求人記事を都度紹介してくれます。

内定直前には企業と労働条件の交渉をしてくれる場合もあるので、とりあえず担当のキャリアアドバイザーに条件を伝えておくと良いでしょう。

登録間もない頃から転職活動における不安や悩みの相談も聞いてくれるので、転職活動が初めての方などは利用をおすすめします。

考えられるデメリットは、やや強引に求人紹介される場合がある点です。

人材紹介会社は慈善団体ではありませんので、無償で求職者のために動いているわけではありません。

人材紹介会社が企業に人材を紹介すると、企業から紹介フィーと呼ばれる手数料が入ります。

人材紹介会社はこの紹介フィーを利益としているのです。

つまり、担当キャリアアドバイザーによっては、紹介フィーを優先して求職者の希望にマッチしていない求人記事を紹介することがあります。

また、担当となったキャリアアドバイザーに当たり外れがあったり、キャリアアドバイザーが優秀であっても求職者との相性が悪かった結果、転職活動がうまく機能しないこともあります。

その他、求職者が求人記事に応募しても、キャリアアドバイザーの判断で書類選考不合格とされ、企業側まで審査が進まない場合もあります。

これは、企業担当者が応募時点で審査するよう企業から委託を受けているからです。

さらに、これは求人サイトに限った話ではありませんが、募集していない求人記事がまれに掲載されていることがあります。

これは、魅力的な求人記事を掲載して、人材紹介会社へ登録を促したいからです。

直接応募

最後に直接応募で転職する方法をご紹介します。

看護師が直接応募で転職する最大のメリットは、求人サイトや人材紹介会社に掲載されていない病院に応募できる点です。

求人記事を掲載していない病院に直接応募するのは迷惑ではないのかという声を聞きますが、採用側からすると求人広告費用も求人記事を作成する手間も省けるので喜ばれやすいのです。

実際に、病院の採用担当者から「人材紹介会社を通さず、直接応募してくれれば採用しますよ」という話もあるほどです。

直接応募による転職活動は積極的な熱意と意志が伝わり、採用者に好印象を与えます。

さらに、直接応募は求職者と企業側が直接やり取りを行うので、「明日面接に来られますか」「来週から働けますか」などやり取りが早い場合があります。

「連絡した翌日に面接となった」「一次面接だけの予定だったが、急遽社長も同席して最終面接になった」「面接したその日に内定をもらった」など多くの事例があります。

看護師が直接応募で転職する際のデメリットは、応募までに得られる情報が限られる点が挙げられるでしょう。

いくら病院のホームページに職場の雰囲気を切り取った写真が掲載されていたとしても、実際の内状はどうなのか知る術はありません。

基本的に採用担当者はネガティブな情報を伝えたがらないので、面接時と入職後のギャップが生じる可能性があります。

実際、個人で直接応募した方々からは、面接時と話が異なっているという声が多く挙がっています。

よく分からないまま入職した結果、人間関係からうつ病を発症して長期療養している方もいらっしゃいます。

また、直接応募となると個人と企業とのやり取りになりますので、労働条件の交渉がしづらく、給与などに不満があっても言い出しにくいでしょう。

希望していた病院だったとしても、労働条件に納得できないまま入職してしまうと長続きしないかもしれません。

さらに、内定後に辞退を希望したくなった場合、わざわざ転職活動の時間を割いてもらったという申し訳なさから断り切れなかったという話も聞きます。

看護師が直接応募で転職活動をスムーズに行う方法と注意点

看護師の転職活動は大きな労力を必要とします。

これが直接応募での方法となると、なおさら厄介になります。

直接応募を選んだ場合、ワンクリックで応募完了する求人サイトや半自動的に転職活動を進めてくれる人材紹介会社とは異なり、ゼロから全てをひとりで行わなければなりません。

ここでは、転職をお考えの看護師が少しでも「効果的に」「効率良く」直接応募による転職活動ができる方法を解説します。

転職の準備

応募先を探す前に、まずは書類選考を通過するための応募書類を作成しましょう。

看護師が病院に直接応募する場合、最初に応募書類を郵送するよう指示される可能性が高いです。

書類選考を通過しなければ内定には結びつかないので、時間をかけてより良い応募書類を作成します。

採用側にとっては履歴書と職務経歴書しか判断材料がないので、看護師として得た経験や長所、将来のビジョンなど魅力の全てを書き込みます。

採用担当者が面接してみたいと思うような内容にしましょう。

人材紹介会社であれば応募先企業の情報を保有しているので色々とアドバイスが得られますが、直接応募の場合はひとりで全てこなす必要があります。

応募先の選定

応募する病院や施設をピックアップして調査しましょう。

応募したい病院が看護師の求人を掲載していなくても、低確率で応募書類を受け取ってもらえる場合があります。

病院によっては、「求人を出すほどではないが、優秀な人材からの応募であれば嬉しい」といったことが多々あるからです。

ただし、看護師を募集していない応募先の場合は、いきなり書類を送りつけるのではなく、まずは電話かメールで問い合わせてみましょう。

電話をかける時間帯ですが、午前中は避け、午後2時以降がおすすめです。

応募先のホームページをチェックするのは当然ですが、他にも財務資料の閲覧や口コミの検索による現状把握、院内見学、知人に相談するなど、個人でできる限りの下調べを行います。

個人が病院や施設の情報を得る方法は限られているので、入念に時間をかけて調査しましょう。

得られた応募先の情報を元に、職務経歴書でアピールする内容や志望動機の文面を変えても良いです。

大きな病院などは就職説明会や院内見学会を行うことがありますので、転職のタイミングと合えば積極的に参加しましょう。

大学病院などは随時募集ではなく、4月のみ採用活動するというパターンもあります。

もしかしたら緊急で人材が欲しい状況かもしれませんので、上記だった場合も念のため電話で確認することをおすすめします。

応募

応募する際は履歴書や職務経歴書など指定された書類以外に、添え状も必ず同封しましょう。

封筒には履歴書在中と記載し、宛先は病院名に続けて「採用ご担当者 御中」と明記します。

採用担当者の名前が判明していれば名前を記入しましょう。

提出物は履歴書とだけしか言われなかった場合も、職務経歴書は必要か確認しておくと良いでしょう。

職務経験や努力してきた経過は、履歴書だけでは伝えられないからです。

可能であれば、備考欄に「面接時に院内見学を希望」と記載しておくと、面接時に見学できるかもしれません。

給与や待遇など面接で伝えづらい労働条件があれば、履歴書の備考欄にあらかじめ記載しておきましょう。

採用面接

無事に書類選考を通過したら、次は面接です。

面接回数は1~2回が多いですが、どちらも質問される可能性の高い「転職理由・志望動機・自身の長所・経歴から得た経験」あたりは前もって答えを準備しておきましょう。

面接は、応募書類だけでは伝えられなかった人間性や印象をアピールできる絶好の機会です。

大きな声ではきはきと答えるのが良いでしょう。

内定

内定おめでとうございます。

内定が決まったら、雇用契約書を必ずもらいましょう。

こちらの希望条件が反映されているか雇用条件を入念に確認し、問題がなければ契約します。

雇用契約書の記載が間違っていた場合は、サインする前に必ず書面に反映してもらいましょう。

条件に納得できない場合は、辞退する前に再度交渉してみるのも手です。

勤務開始日が決まったら転職活動は終了です。

お疲れさまでした。

直接応募での転職をおすすめする看護師としない看護師

看護師が直接応募する方法はメリットがありますが、同時に大きなデメリットも抱えています。

では、転職活動する場合は直接応募したほうが良いのでしょうか。

ここからは直接応募したほうが良い看護師と、直接応募しないほうが良い看護師に分けて解説します。

転職活動を直接応募でしたほうが良い看護師

直接応募での転職をおすすめする看護師は、応募したい病院や施設が明確に決まっているかどうかです。

公立系病院や大学病院への転職を希望する看護師も当てはまります。

また、直接応募の場合はひとりで病院側とやり取りする必要があるため、面接時に積極的に質問できる方、労働条件について突っ込んだ質問ができる方はおすすめです。

人材紹介会社に急かされず、ゆっくり転職活動したいという方にも良いでしょう。

直接応募せずに転職活動したほうが良い看護師

現時点で応募したい病院がなく、複数の求人記事を比較してから応募先を決めたい場合は直接応募しないほうが良いでしょう。

応募先の情報をしっかり確認したい方、労働条件を最優先に転職したい方なども直接応募は控えたほうが良いかもしれません。

希望する条件が多い場合は病院側とのやり取りが増えるので、本格的な交渉が必要であればキャリアアドバイザーにお任せしたほうが良いでしょう。

その他、転職活動で楽をしたい方、転職回数が多く不利な立場の方、書類選考や面接で落選が続いている方なども直接応募はおすすめできません。

まとめ

この記事では、看護師が直接応募で転職する際の注意点などを中心にご紹介しました。

しかし、当然ながら直接応募するからといって求人サイトや人材紹介会社が利用できないわけではありません。

得られる情報が多ければ多いほど転職活動は有利になります。

人材紹介会社のキャリアアドバイザーに職務経歴書を添削してもらい、その応募書類を直接応募に使用しても何ら違法ではありません。

個人的には求人サイトや人材紹介会社を利用しつつ、必要であれば直接応募する方法も並行して行うのが効果的かと思います。

要はケースバイケースですので、様々なサービスの良いとこ取りができれば最良かもしれません。

この記事によって素敵な転職活動になれば幸いです。