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男性にとって事務職は辛い?メリットや適性を知って仕事の選び方を把握しよう

事務職スタッフの過半数は女性が占めており、男性の事務員が1人もいない職場もそれほど珍しいことではありません。

また、事務職として働いている男性から「仕事が辛い」との声もあります。

この記事は、事務職を目指している方やキャリアアップを考えている方の参考になるよう、男性にとっての事務職を辛いと感じるポイントや事務職にはどのようなメリットがあるのか、をわかりやすく解説します。

男にとって事務職が辛いと感じられるポイント

仕事である以上は、事務職であっても他の職種であっても、「辛い」と感じる人がいるのは当然のことです。

とはいえ、事務職に働く男性の多くに共通する辛いポイントがあるのも事実です。

では、事務職にはどのような辛いポイントがあるのでしょうか?

まずは、事務職の男性が仕事を「辛い」と感じる3つのポイントを解説します。

人間関係

仕事をするうえで人間関係が悩みの種になるケースは、非常に多いです。

なかでも、男性事務職には特有の辛さがあります。

  • 女性中心の職場であることが多く、疎外感を抱くことがある
  • 勤務中は常に内勤であるため、同僚と顔をあわせる時間が長い(リフレッシュできる場面が少ない)
  • 事務の仕事は、メンバー同士で協力しながら進めるものが多く、人間関係が良好でなければストレスを感じやすい

個々の人間関係に関しては、それぞれの性格や職場の社風などにもよるため、一概にはいえません。

人間関係にトラブルを感じた場合、居心地の悪さを感じるだけでなく、業務を進めるうえでも面倒が多くなるため、深刻な悩みになりやすいことは否めません。

仕事内容

事務職の仕事内容が辛いと感じられる場合もあります。

仕事内容については、男性だからというわけではありませんが、例えば以下の点で事務職ならではの難しさがあります。

  • 複数の仕事を同時進行でこなしていかなくてはならない
  • ルーチンワークなど業務が単調になりがち
  • 売上や成果よりも、ミスをしないことを要求される仕事が多い
  • お茶くみや社内の清掃などの業務を担う場面が多い

一つひとつの仕事に対して指示されたとおりの作業を的確に進める力が求められるため、作業の正確性に自信のない方にとっては負担に感じられるもしれません。

給料・収入

営業職などの部署と比較をすると給料・年収相場が低い傾向があります。

そうした傾向が見られる理由は事務職が利益を生み出す部署でないためです。

また、事務職の場合は営業職などのように成果や実績を可視化しづらく、企業によってはボーナスや昇格の査定の際に正しく評価されないという面があります。

もちろん、事務職であっても専門性の高い仕事内容を持つ方や、社内で重要なポジションについている方などは、高収入を得られます。

一般的には、他のスタッフでは代わりの効かない仕事をできるか否かが、高給を得られるか否かの一つの基準です。

本当に辛い?男性事務職のメリットとは?

ここまで、男性事務職のネガティブな面を紹介しましたが、反対に事務職ならではのメリットもあります。

転職を考える際には、ポジティブな面とネガティブの面の両方を考えることが鉄則なので、良い面にも目を向けてみましょう。

この章では男性の事務職の4つのメリットを紹介します。

外出の必要がなく、体力的な負担が少ない

事務職の多くは、社内での書類作成や電話・メール対応など体力的な負担の少ない業務です。

営業職のように、長時間移動して顧客先を回ったり、作業員のように力仕事を担当したりする機会は少ないでしょう。

従って、事務職は体力面で自信がない方や、ケガ・疾患を持っている方でも、働きやすい傾向があります。

ノルマに追われない

事務職のスタッフは営業職のような売上ノルマや契約ノルマが設定されません。

売上や契約は運やタイミングに左右されることもあり、ストレス要因になりがちですが、事務職は目の前の仕事に集中しやすい職種であるといえます。

特に、営業ノルマが精神的に大きな負担になっていた方にとっては、ストレスがかなり軽減されるはずです。

ワーク・ライフ・バランスを取りやすい

事務職は、他の職種に比べてオンとオフの境目が明確であり、ワーク・ライフ・バランスを取りやすい傾向があります。

出張や転勤に関しても、他の職種よりも傾向があります。

また、不定休やシフト制ではなく、カレンダーどおり土日祝日を休日に指定した勤務体系を取っている企業が多いです。

社内で頼りにされることもある

女性中心の職場の場合には、周囲から頼りにされることもあります。

高い箇所の荷物を取ったり、機器の不調を調整したりするなどのご自身にとっては簡単な作業でも、周囲から信頼を得られる場合があります。

また、社内で頼りにされる点を持てば、ご自身が助けてもらいたいときに他のスタッフに助けてもらいやすくなるでしょう。

男性事務職がどうかも職種による?事務職の具体例

「事務職」と一口にいっても、さまざまな職種があり、それぞれ具体的な職務内容は異なります。

ここまでに紹介した事務職ならではの辛い点やメリットも、職種によっては状況が異なることもあります。

この章では、事務職の具体的な仕事内容をさらに掘り下げて見ていきましょう。

営業事務

営業事務は、一言でいえば営業スタッフのサポートをする職種です。

具体的な仕事内容は、各種書類(営業資料・見積書・社内会議用書類など)の作成や見込み客のアポ取得、DM送信などです。

展示会やイベントの際に、クライアントや見込み顧客へのアテンドや司会進行などを担当することもあります。

営業に近いポジションでの事務職で、アポの取得など部分的には営業職と業務内容が重複する部分が生じる部分もあります。

営業職を経験している方にとっては、業務内容がとてもイメージしやすいでしょう。

下記の記事では不動産の営業事務について詳しく解説しています。

ぜひご覧ください。

一般事務

一般事務は、電話応対や書類作成などのバックグラウンド業務を中心に担当する職種を指します。

残業や休日出勤が少ない傾向がありますが、事務職の中でも特に女性の割合が多い職種でもあります。

下記の記事では一般事務について詳しく解説しています。

経理・総務・人事

経理・総務は、企業の人とお金に関する業務を担います。

クラウド型サービスの導入などにより多くの業務が自動化されている面はあるものの、これらの業務では高い専門性が要求されるため、中途採用では経験が問われることが多いでしょう。

逆にいえば、一定の経験を積めば経験者として他社への転職が有利になることもあります。

月末や決算時期などはどうしても多忙になるため、月間を通したスケジュール管理が必要です。

人事採用

少子化により、近年の採用市場は企業にとって困難な状況となっています。

そのため、新卒・中途の求人募集から採用までを担当する人事採用スタッフには、大きな期待が寄せられます。

採用活動の難化や採用手法の多様化により、業務量が増加傾向にあり、新卒採用シーズン以外にも研修のアテンドや採用準備など多くの業務があります。

法務

法務は、企業内の法律に関する業務を担います。

高度な判断が必要とされるケースは、弁護士を始めとした外部の法律家に依頼をするケースが多いものの、高度な専門性が求められる職種です。

コンプライアンスの重要性の高まりに伴い、法務スタッフの重要性も高まっています。

ITサポート

IT関連企業や情報システム部内で、エンジニアのサポートをおこなうスタッフです。

エンジニアのスケジュール管理やソフトウェアのデータ入力などを担います。

未経験からでもチャレンジしやすいにもかかわらず、社内にIT機器やソフトウェアを導入するのが当たり前の今、ニーズが高まっています。

ITサポートは、将来エンジニアを目指す方などにも人気のポジションです。

男性が事務職を選んで辛い思いをしないために押さえるべきポイントとは?

男性が事務職に就いて後悔しないようにするには、仕事とご自身とをそれぞれ理解する必要があります。

では、事務職が辛いと感じないためには、どのような点を理解すればよいのでしょうか?

この章では、事務職への転職に失敗しないための3つのポイントを解説します。

事務職への適性

まずは事務職の特徴とご自身の働き方の希望が、うまく合致しているかどうかを考える必要があります。

例えば、出張や外出が少ないことをメリットだととらえる方もいれば、長時間事務所で過ごすのは苦手だという方もいるでしょう。

前章までに紹介した事務職の働き方が、ご自身の性格や希望にマッチしているかどうかをじっくりと考えてください。

経験・資格の必要性

事務職の採用では、経験者や資格所有者が優先されることが多いため、まずはご自身の経験と求人案件を照らし合わせて応募の可否をチェックしましょう。

もし、経験や経緯があれば求人の選択肢も増えるため、「辛い」と感じる仕事ではなく、ご自身の希望に合った職種を選べたり高収入を得られたりする可能性が高まります。

将来的なキャリアパス

将来的なキャリアパスを考慮して事務職の仕事を選ぶと、辛いと感じたときも対策を取りやすくなります。

・その仕事に就いたときにスキルの習得ができるのか?

・社内での出世や収入の増加は見込めるのか?

・将来的にも継続してニーズのある仕事なのか?

上記の観点をチェックして仕事に臨むことで、万が一理想と実情との間にギャップがあったとしても、ご自身のキャリアに適した選択をできるでしょう。

男性が事務職に就職する際に役立つ資格5選

事務職の職員として転職をする際には、経験と資格がとても重要な意味をもちます。

基本的な電話対応やビジネスマナーが備わっていることは大前提ですが、目指すキャリアによってそれぞれ有効な資格が異なります。

不本意な業務を避けるためにも、ご自身の得意分野の資格を取得し、強みをアピールすることは重要です。

この章では、事務職への転職に役立つ5つの資格を紹介します。

日商簿記

経理スタッフとして転職したい方が押さえておきたいのは、日商簿記です。

経理の転職市場では実務経験者が圧倒的に有利ですが、日商簿記2級以上を取得していると、未経験者であってもチャンスが広がります。

最上位である1級を取得できればキャリアアップや大手企業への転職などに有効です。

社会保険労務士

社会保険労務士は、企業の労務管理・社会保険・年金などの知識を対外的に証明できます。

難関資格でもあるため、人事・総務でのキャリアアップや転職などへの転職の際に役立つ資格です。

ビジネス法務検定

ビジネスにはかかせないコンプライアンスについての知識を深め、専門性をアピールする際には、ビジネス法務検定がオススメです。

3級~1級まで設けられており、一般的に転職市場で評価されるのは2級以上です。

実務に直結した資格であり、昇給にもつながります。

ITパスポート

ITパスポートは、ITに関する基礎的なスキルを証明できる国家資格です。

また、ITパスポート取得を通じて、マーケティング・法務・情報セキュリティなどの経営戦略に関する知識を幅広く身につけることも可能です。

PCの技術はどの部署でも必要とされる知識であり、IT関連の部署以外にもさまざまな場所で役立てられる資格です。

TOEIC

経済のグローバル化が進んだ近年では、英語力を重視する企業が増えています。

英語に関連する資格はTOEFLE・英検・IELTSなど多数ありますが、日本の転職市場で最もアピールにつながるのはTOEICです。

TOEICスコアがどの程度あれば転職に役立つのかは、企業の基準により異なります。

一般的に言われるのは、アピールできるのは600点~、高度な英語力を持っているとアピールできるのは800点~です。

TOEICやTOEFLEは、事務職に限らずあらゆる分野のキャリアアップ、転職に効果的です。

男性が事務職を辛いと感じてしまったら・・・

万全の準備をして慎重に選択をしても、仕事を辛いと感じてしまう時期があるのはやむをえないことです。

この章では、万が一将来事務職を辛いと感じてしまったらどのように対応すべきかについて解説します。

辛い理由を考える

事務職を辛いと感じる理由によって、取るべき対策が異なります。

人間関係に悩んでいる場合は職場環境さえ変えれば問題をクリアできる可能性が高いですが、仕事内容に原因がある場合は仕事内容の変化が必要です。

具体的な対策を検討する

辛さを感じたときには、具体的な対策を検討しましょう。

対策とは、大きく分けて転職をするか社内で部署の移動や仕事内容の変更の相談をするかのいずれかです。

ここまで解説したように、事前にキャリアパスについて考慮したり資格を取得してスキルアップをしたりしておくと、対策を取る際にスムーズに対策を取れます。

相談をする

どのような結論を下すせよ、自分一人で決断を下すのはとても大変なことです。

可能であれば、辛いと感じている仕事について、相談をしましょう。

このとき、目的や辛いと感じている原因に合わせて、相談相手をうまく選べると理想的です。

  • 家族

家族は、仕事の内容に関して深く理解してもらうことは難しいかもしれませんが、家族の資金計画やメンタル面などの相談がしやすいはずです。

  • 同僚

社内の仕事内容について最もよく理解してくれる可能性が高いのが同僚です。

信頼できる同僚がいれば、不平不満にならないように注意しながら、心の内を相談しましょう。

  • プライベートの友人

学生時代の友人などのプライベートの友人からは、客観的な立場からのアドバイスを受けられます。

プライベートの友人は、利害関係がないことや気を遣わなくてもよいことから、ざっくばらんな相談をしやすいでしょう。

  • キャリアコンサルタント・転職エージェント

転職の専門家として、キャリアコンサルタントや転職エージェントに相談をすることも可能です。

専門的な見地から、ご自身の市場価値や転職の可能性についてのアドバイスを貰えます。

まとめ

男性にとって、事務職の仕事をすることが辛いと感じられる場合があるのは事実です。

この記事で紹介したように、事務職に特有のメリットがある一方で、デメリットに感じられるポイントもあるためです。

まずは、ご自身がどのようなときに「辛い」と感じるのかを把握しましょう。

また、事務職とはいっても多くの職種があるので、具体的にどのような仕事があるのかを理解すると良いでしょう。

現在事務職として働いている方も、事務職への転職を希望している方も、ベストの選択ができるようにこの記事を役立てていただけたら幸いです。

また、下記の記事では年代別に転職成功のポイントを解説しています。

ぜひご覧ください。