就活・転職生のための情報サイト「シュウカツ部!」

残業100時間で残業代はいくらになる?100時間残業は違法なので労基に相談しよう!

「残業するのが当たり前」

そんなものは美談でもなんでもありません。

まず、「残業があること自体がおかしい」とは思いませんか?

しかし、それでも残業はなくならずに、時には100時間を超える残業している人もいます。

今回は残業100時間は違法なのか、また残業代はいくら出るのかということについて解説していきたいと思います。

残業100時間は違法

まず、残業100時間は違法です。

しかし、残念ながら世の中には100時間残業させる企業も存在するのが現実です。

残業100時間というと、大体1日5時間程度の残業になります。

1日5時間の残業では、睡眠時間はほぼないに等しいです。

このような企業に就職しないためにも、残業時間の把握をしっかりしておきましょう。

残業時間の平均は30時間以下

一般的な残業時間の平均は30時間以下になります。

残業が増えることにより、収入も増えることは良いことですが、プライベートとの両立も大切です。

身体を壊してしまったら、元も子もありません。

大切なのは労働よりも自分の身体です。

残業時間を減らすには、次の日に回せる仕事は次の日にする、作業を分担するといった努力が必要です。

残業時間を減らし、なるべくプライベートに時間を避けるようにしましょう。

残業の上限は45時間

法律により、残業の上限は45時間となっています。

長時間労働で有名なコンサル系や土木・建築系ですら平均残業時間は45時間程度です。

私が見た会社で、残業時間が長かった印象があるのは、広告関係などのメディア系でしょうか。

やはり物を作り出すという作業は膨大な時間がかかりますから、残業時間も自然と長くなってしまいます。

もちろん、上記企業の中ににも45時間を超えないように努力している会社もあります。

しかし、45時間を超えたからといって、責任を社員になすりつけるのはやめましょう。

現実に労働させておいて、「自己責任」は理由になりません。

残業月80時間以上は過労死ライン

残業時間月80時間以上は厚労省が定めている過労死ラインになります。

残業月100時間超えは過労死ラインを超えているかつ、違法でもあります。

「月80時間を超えなければいいや」という問題ではありません。

そのギリギリのラインで労働させることも危険です。

「長時間の労働が正義」という時代はもう終わりました。

社員のモチベーションやパフォーマンスを保つためにも、過多な残業はやめさせるようにしましょう。

残業100時間する人の実態

残業時間が100時間となると、生活に相当な影響を与えます。

また、生活のみならず、健康を害するリスクも高くなります。

給料が増えるとはいえ、度を超えた残業はリスクもあるため、やめておきましょう。

自分の身体を優先して、無理な残業をしないで働くことが大切です。

残業を100 時間すると、以下のような影響が出てきます。

睡眠時間はわずか

残業100時間すると、1日の睡眠時間はごくわずかです。

1日のうちのほとんどを労働に費やすので、睡眠時間がなくなるのは必然です。

通常の労働時間が8時間だとします。

そこに残業100時間だと、1日5時間の残業時間になります。

労働時間をトータルすると、1日13時間働いていることになります。

8時からの出勤となると、帰るのは23時ごろになります。

残りの11時間で睡眠や入浴、食事を済まさなければなりません。

そのため、プライベートに割ける時間はほとんどないと言っていいでしょう。

休日出勤が頻繁にある

嫌なことに休日出勤が頻繁にあるパターンもあります。

せっかくの休日ですから、自分の好きなことをしてのんびり過ごしたいですよね?

しかし、残業100時間させる企業にとってはそんなのお構いなしです。

こうして労働はプライベートにまで踏み込んできます。

休日なのに、労働させるのではそれは休日とは言えません。

企業側は、なんのために休日が存在するのか考えなければなりません。

頻繁に休日出勤がある場合は、労働基準監督署に行くか、速やかに退職しましょう。

残業月100時間以上させる企業の実態

なぜ、残業100時間以上させる企業が生まれてしまうのでしょうか。

それは労働環境に大きな要因があります。

このような企業は労働時間が長い他にも、様々な問題がある可能性が高いです。

残業100時間以上あることは当たり前ではありません。

もし、そのような企業に勤めているのならいち早く転職することをおすすめします。

残業100時間超の企業は全体の約12%

残念ながら残業時間100時間を超える日本の企業は、全体の約12%にものぼります。

「残業はあるにしても、100時間を超える企業なんてあるわけない」という人がほとんどのはずです。

私も社会人になる以前はそう思っていました。

しかし、実際に残業100時間の企業は存在します。

明るみになっている約12%の企業の他にも、もしかしたら残業100時間を超える企業があるのかもしれないと思うと、企業に対する不信感は募っていきますよね。

人員不足

残業が100時間を超える原因として、人員不足なので、1人あたりに割り振られる仕事量が倍になってしまうことがあるようです。

そうなってしまう原因は、労働環境の悪さにあります。

労働環境の悪いため、辞めていってしまう人が絶えません。

離職率が高く、人が辞めていってしまうため、万年人手不足です。

もし、これから転職や就職をする場合は、離職率のも目を通して把握しておくことをおすすめします。

仕事量が多い

1人当たりの仕事量が個人の能力のキャパシティーを超えている場合、自然と残業時間が増えていきます。

多すぎる仕事量はモチベーションの低下やストレスに繋がります。

精神的にダメージを与え、うつなどの精神病や過労死、自殺してしまう可能性もあります。

1人あたりの仕事量を分散して割り当てるか、無理な量の仕事を受け付けない・頼まないことが、残業100時間の原因をなくす1つの手段ではないでしょうか。

24時間対応が当たり前

お客様のことを考えてのことだと思いますが、24時間対応が当たり前という考え方は危険です。

働いている人はロボットではなく、人間です。

24時間寝ずに働けば、過労死する可能性もあるわけです。

それに、24時間働いたからといって、仕事のパフォーマンスが上がるわけではありません。

逆に、仕事のパフォーマンスは下がる一方です。

人は十分な睡眠と食事で健康な身体を得ることができます。

そんな時間を削ってまで、仕事をさせるのはとても危険です。

残業をして当たり前

「残業して当たり前」という空気が、労働者の首を絞めています。

自分が仕事を終えて、帰ろうとすると、上司や同僚が仕事をしていて帰りづらいという雰囲気があると思います。

中には、「皆仕事してるんだから自分だけ帰るなんて言わないよね?」といった圧力をかけてくる人もいます。

「残業」は「当たり前」ではありません。

本来、残業というものはないのが当たり前です。

自分の仕事が終わったら速やかに退社し、自分のプライベートを優先するべきでしょう。

長時間労働が評価される

長時間労働が評価される昔ながらの風潮が残っている会社も危険です。

長時間労働を続けていると、過労死ラインを超える可能性もあります。

厚労省が定める過労死ラインは、残業月80時間以上といわれています。

残業100時間は、過労死ラインを超えている他、違法でもあります。

過労死ラインを超えると、過労死に至る場合があります。

このような事態を避けるためにも、長時間労働が評価される風潮をなくさなければなりません。

残業を100時間すると残業代はいくらになる?

残業100時間すると残業代はいくらになるのでしょうか。

残業代の計算の仕方について気になる方も多いでしょう。

ここでは、残業100時間した場合の残業代をみていきます。

残業・休日出勤時の給与の計算の仕方

まず、休日には法定休日と法定外休日の2種類があります。

労働基準法で定められているのが法定休日、会社で定められているのが法定外休日です。

法定休日の場合、「労働時間×1時間あたりの賃金×1.35」の残業代が発生します。

法定外休日の場合、週40時間を超えている時は、「法定外労働時間×1時間あたりの賃金×1.25」の残業代が発生します。

所定労働時間を超えた労働には残業代が支払われ、さらに法定労働時間を超えた分については割増率を加えた残業代が支払われます。

残業100時間の金額

残業100時間の場合、月20万円の給料だとして、

・20万÷22日÷8=1,136円(1時間当たりの金額)

・1,136円×1.25=1,420円

・1,420円×残業100時間=14万2000(残業代の合計)

20万+14万2000=34万2000円(給与の合計)になります。

上記の金額が多いか少ないかは人それぞれの価値観でしょう。

しかし、14万のためだけに身体を壊していては本末転倒です。

「身体を壊すリスクを犯してまで、残業100時間させる会社にいる意味はあるのか?」と疑問を抱く方も多いでしょう。

みなし残業代の場合は所定時間を超えた分も支払われる

みなし残業代が給与に組み込まれている場合でも、所定時間を超えた場合は残業代が支払われます。

残業には2種類あります。

1つは残業代を定額で決める「定額残業代制」です。

もう1つは労働時間が把握しづらい外回りの営業職などに適用される「みなし労働時間制」での残業時間です。

みなし時間が1日8時間の法定労働時間を超える場合、その超過分が「みなし残業」と呼ばれます。

その超過分に対して、割増賃金が適用されます。

残業100時間で過労死することもある

「長時間労働が評価される」という項目で、「厚労省が定める過労死ラインは残業80時間」と記載しました。

残業100時間となると、とっくに過労死ラインは超えています。

そのほかにも、健康上に与える影響はどのようなものがあるのでしょうか?

身体疲労やうつのリスク

残業100時間となると、身体疲労やうつなど、身体や精神を蝕んでいきます。

厄介なのが、うつのような精神疾患だと治すまでに数十年かかります。

下手したら一生うつと向き合っていかないといけません。

一度うつ病にかかると、職場復帰も難しいでしょう。

それほど精神疾患は一筋縄ではいかない、重い病気なのです。

また、転職するとなっても企業側から精神病の有無を聞かれた時に正直に答えないといけません。

精神病があるといったところで、選考にも関わってくるので気をつけなければなりません。

過労死や過労自殺のおそれもある

命より大切なものはありません。

仕事をしてくるれる人の代わりはいくらでもいますが、その人自身の代わりはいません。

しかし、今の日本では労働による過労死や自殺をしてしまう人が後をたちません。

もうどうしようもない状況に陥ったら、周囲や専門の医療機関に相談してください。

自殺や過労死をしてしまう前に、人の手を借りて身体を休めるようにしましょう。

残業100時間に苦しむ人はどうしたらいい?

残業100時間に苦しんでいるのであれば、まず第一に退職することをおすすめします。

ここまで読んできて、残業100時間がいかに危険なことか理解いただけたかと思います。

そのような度を超えた労働をさせる企業がおかしいのは間違いありません。

苦しみを受けてまで企業に勤務する必要はありません。

まずは、自分の健康を優先し、以下のことを実践してみてください。

労働基準監督署に相談する

まずは労働基準監督署に相談してみましょう。

労働についての相談の他、自分の勤めている会社が違法な残業をしていることも知らせることもできます。

100時間以上の残業の場合、労働基準監督署に相談すれば、親身になって対応してくれます。

もし、相談する場合は証拠となる労働時間の記録を持っていくと良いでしょう。

何も証拠がない場合は、スマートフォンの行動履歴やパソコンの起動履歴なども有効になります。

迷わず退職

自分の会社の残業時間について疑問や違和感を感じたらいち早く退職しましょう。

「会社に迷惑かけるかも…」、「次の転職先がない」など、色々心配や心残りはあると思います。

しかし、優先すべきは自分の命と心です。

一度心が壊れると、治すまでに時間がかかります。

それに、命を落とす可能性もあるのです。

違法残業させる企業の心配なんてしなくてもよいです。

それほどまでに残業させるということは、企業が社員のことをこれっぽっちも考えていない証拠です。

そんな会社は少しくらい迷惑かけても構わないし、転職先は探せば必ずあるので、迷わず退職しましょう。

未払いの残業代はしっかり請求する

100時間の残業代が支払われていない場合、弁護士を立てて請求することができます。

過重労働させた上、残業代が支払われていないなんて到底許されることではありません。

今までの残業代を請求すれば、数百万円になる可能性もあるのです。

それを請求しないなんてもったいないとは思いませんか?

裁判を立てるのは覚悟とパワーが必要です。

しかし、泣き寝入りするよりかは裁判をしててでも未払いの残業代は請求するべきです。

そのため、覚悟と責任を持って行動に移す力が大切です。

労災認定を受けられることもある

労働によって健康被害を受けたと認められれば、労災認定を受けることもできます。

例えば、うつ病などの精神疾患や脳や心臓の疾患などがあげられます。

このような病気を発症した場合は直ちに申請しましょう。

申請することで、治療費や休職中の賃金、その他にも障害者補償給付などを受けることができます。

最悪、もし過労死や自殺をしてしまった場合は、遺族は遺族補償給付や葬祭料を受け取ることができます。

過労で働くことが困難になった場合でも、こうした制度を利用して生活をしながら回復に向けて治療していきましょう。

最悪の場合は退職代行も検討する

退職したくても、直接言う勇気がないという人や退職できない人のために、退職代行サービスというのが存在します。

退職代行サービスとは、労働者が退職したいと考えた場合に、労働者に変わって退職の手続きを行ってくれるサービスです。

一部の企業では執拗な引き留めをしたり、嫌がらせや脅しをして退職を撤回させるケースもあるようです。

それゆえに、簡単に退職できない労働者のために退職代行があります。

退職代行サービスを利用することで、スムーズな退職を実現することができます。

まとめ

はっきり言って残業100時間は違法です。

「自分が勤めている会社っておかしいかも?」と感じたら、すぐに退職・転職しましょう。

退職しても、様々な制度やサービスがあるので心配する必要はありません。

自分の命に変えられるものは他にはないのです。

過度な労働によって精神疾患になってしまったり、過労死してしまったら元も子もありません。

今、自分の勤めている会社の労働の仕方に違和感を持ったら、速やかに労働基準監督署に行き、退職・転職の準備をしましょう。

1人で悩むより、人の手を借りて解決していった方がこの先ずっと楽になります。