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【2021年最新】「ブラック企業大賞」にノミネートされた歴代企業まとめ!

就職や転職をするときに、できれば避けて通りたいのが「ブラック企業」

しかし、面接をしただけではホワイト企業なのか、ブラック企業なのか見抜くのはなかなか難しいですよね。

そこで参考になるのが、今回紹介する「ブラック企業大賞」です。

歴代どんな企業がブラック企業大賞に選ばれているのか、また、大賞に選ばれた企業の事例を分かりやすく解説します。

ブラック企業大賞とは?

ブラック企業大賞とは、過剰なサービス残業を強いたり、ハラスメントが行われているなど、悪質な企業を対象に審査し、ワースト1を選び表彰するという企画です。

一見斬新な企画ではありますが、日本社会におけるブラック企業による被害をなくすために、2012年から始まり、一時期は大きな話題になりました。

しっかりと式も行われるというのがブラック企業大賞のおもしろいところです。

もちろんノミネートされた企業がわざわざ授賞式に来るはずもないので、代理を立てて表彰するんだとか。

「過労死した従業員がいた」など、不祥事を起こした企業を対象に、事例に基づいて審査されるので、信頼性の高い企画となっています。

ブラック企業大賞を決めるのは「ブラック企業大賞企画委員会」

このブラック企業大賞は、「ブラック企業大賞企画委員会」によって決められます。

このブラック企業大賞企画委員会は、NPO法人関係者や労働運動活動家、ジャーナリスト、大学教授、弁護士などが集まって形成されています。

ブラック企業の情報はニュースなどでも報道されていますが、企業から広告費を受け取っているメディアなどは、スポンサーに対する報道を避けがちです。

一方で、ブラック企業企画委員会は、権限のある人たちが客観的に審査するのでより信用度が高いと言えるでしょう。

ブラック企業大賞にノミネートされる基準

一般的にブラック企業とは、「極端な長時間労働を強いる」、「残業代などを支払わない」、「いじめやハラスメント行為が見受けられる」企業などを指します。

このような企業の行為が原因で、うつ病や自殺に追い込まれる従業員もいるのが日本社会の深刻な現状です。

ブラック企業大賞企画委員会は、 ブラック企業大賞にノミネートする企業を見極める指標に、下の基準を定めています。

  • 長時間労働
  • セクハラ・パワハラ
  • いじめ
  • 長時間過密労働
  • 低賃金
  • コンプライアンス違反
  • 育休・産休などの制度の不備
  • 労組への敵対度
  • 派遣差別
  • 派遣依存度
  • 残業代未払い(求人票でウソ)

歴代のブラック企業大賞ノミネート企業は、これらの指標を基準に、総合的に評価をされ、ブラック企業大賞に選ばれてきました。

これらの点を重要視しながら、ノミネート企業の中から「大賞」「Web投票賞」「特別賞」などを選び表彰します。

2020年のブラック企業大賞は中止

2012年以来、毎年開催されていたブラック企業大賞は、2020年はコロナの影響で中止になりました。

その理由としては、コロナ渦の中で、人権侵害的な企業が今まで以上に増えていることが指摘されており、実行委員が対応に追われていることが挙げられます。

コロナの影響で急に解雇になった従業員の多い企業など、来年度のブラック企業大賞では、今までノミネートすらされてなかった企業もランクインするかもしれません。

歴代のブラック企業を紹介!就職・転職時には気を付けよう!

2020年のブラック企業大賞は中止になったので、最新のブラック企業大賞は2019年です。

今回は2012年から過去8年間の歴代ブラック企業大賞ノミネート企業を紹介します。

【歴代のブラック企業大賞:2019年】

ブラック企業大賞:三菱電機株式会社(メルコセミコンダクタエンジニアリング株式会社)

Web投票賞:楽天株式会社

特別賞:株式会社電通

特別賞:株式会社セブン-イレブン・ジャパン

#MeToo賞:長崎市

【ノミネート企業】

①KDDI株式会社

 ②株式会社ロピア

 ③トヨタ自動車株式会社

 ④吉本興業株式会社

2019年のブラック企業大賞には、「三菱電機株式会社」が選ばれました。
2018年に引き続き、2年連続の受賞です。
三菱電機株式会社では2014年から2017年の間に男性社員5人が過剰労働で労災認定され、非常に悲しいことに、そのうち2人は過労死に追い込まれました。
これらの事例をもとに、三菱電機株式会社が大賞に選ばれています。
また、2015年に当時24歳で亡くなられた高橋まつりさんは、多くのメディアで取り上げられましたが、こちらは株式会社電通が特別賞に選ばれた大きな理由でしょう。
他にも過去に何人も自殺者が出ていることからも、労働条件を見直す必要がある企業の代表例と言えます。

【歴代のブラック企業大賞:2018年】

ブラック企業大賞:三菱電機株式会社

特別賞:株式会社プラントサービス

市民投票賞:財務省

有給ちゃんと取らせましょう:株式会社ジャパンビバレッジ東京

【ノミネート企業】

①株式会社ジャパンビジネスラボ

 ②野村不動産株式会社

 ③スルガ銀行株式会社

 ④ゴンチャロフ製菓株式会社

 ⑤株式会社モンテローザ

2018年のブラック企業大賞は、受賞企業もノミネート企業も、大企業ばかりだということがすぐに分かります。
多くの従業員や消費者を抱える大企業が、ブラック企業にノミネートされるのは非常に残念です。
ブラック企業大賞は三菱電機株式会社で、理由は2019年の大賞で解説した通りです。
さらに特別賞を受賞した株式会社日立製鉄所は、誰もが知る大企業ですが、毎月100時間を超える残業を行っていた上、外国人技能実習生を不正に働かせていたことが明らかになりました。
グローバリゼーションが進む中、このような不祥事は世界に恥じる行為だ、ということで特別賞を受賞しました。

【歴代のブラック企業大賞:2017年】

ブラック企業大賞:株式会社引越社・株式会社引越社関東・株式会社引越社関西

特別賞:大成建設株式会社・三信建設株式会社

業界賞:新潟市民病院

ブラック研修賞:ゼリア新薬工業株式会社

ウェブ投票賞:日本放送協会(NHK)

【ノミネート企業】

①株式会社いなげや

 ②パナソニック株式会社

 ③大和ハウス工業株式会社

 ④ヤマト運輸株式会社

2017年のブラック企業大賞には、株式会社引越社・株式会社引越社関東・株式会社引越社関西が選ばれました。
従業員に対して、不当労働行為による配置転換と、懲戒解雇処分にしていたことが明らかになりました。
さらに、労働組合への入会をした従業員に対して、脱退を促すなど、不当労働行為を行いました。
ブラック研修賞には、誰もが知っているであろう大企業、ゼリア新薬工業株式会社が選ばれています。
こちらは「パワハラ」で不祥事を起こした企業で、パワハラにより、入社したばかりの新入社員を自殺に追い込みました。

【歴代のブラック企業大賞:2016年】

ブラック企業大賞:株式会社電通

業界賞:ディスグランデ介護株式会社

業界賞:株式会社プリントバック

ブラックバイト賞:DWE JAPAN株式会社

特別賞:日本郵便株式会社

Web投票賞:日本郵便株式会社

【ノミネート企業】

①株式会社エイジス

 ②株式会社ドン・キホーテ

 ③関西電力株式会社

 ④佐川急便株式会社

 ⑤サトレストランシステムズ株式会社

 ⑥宗教法人 仁和寺

2016年のブラック企業大賞には、株式会社電通が選ばれています。
長時間労働による過労や、社内で行われていたいじめ、パワハラを原因に、複数の従業員を自殺に追い込んだことが明らかになりました。
また、2016年は特別賞とWeb投票賞に、同じ企業が選ばれています。
日本郵便株式会社は、過労、またパワハラによって従業員を自殺に追い込んだことで一時注目されていました。
日本郵便株式会社は、ノルマが設定されており、達成できなかった場合は高額の自腹購入を強いられることもあることから、過剰労働に繋がりやすいことが問題視されています。

【歴代のブラック企業大賞:2015年】

ブラック企業大賞:株式会社セブンイレブン・ジャパン

Web投票賞:株式会社引越社関東

ブラックバイト賞:株式会社明光ネットワークジャパン

特別賞:暁産業株式会社

【ノミネート企業】

①株式会社フジオフードシステム

 ②株式会社エービーシー・マート

2015年のブラック企業大賞には、株式会社セブンイレブン・ジャパンが選ばれています。
日本の大手コンビニチェーンを経営する大企業ですが、見切り販売を妨害したり、学生アルバイトに過剰労働を強いるなどの不祥事が続いていました。
ブラックアルバイトは、店長の問題だけでなく、会社本部が店長に対して過剰な搾取を行っていることが元の原因だと言われています。
本部が原因ですが、店長が間にいるためその問題が浮上しずらい環境で、まさに負の連鎖が起こっている企業です。

【歴代のブラック企業大賞:2014年】

ブラック企業大賞、Web投票賞:株式会社ヤマダ電機

業界賞:株式会社A1-Pictures

業界賞:株式会社不二ビューティ

特別賞:東京都議会

要努力賞:株式会社ゼンショーホールディングス

【ノミネート企業】

①株式会社大庄

 ②JR西日本

 ③タマホーム株式会社

 ④株式会社秋田書店

 ⑤学校法人・智香寺学園、正智深谷高等学校&株式会社イスト

 ⑥株式会社リコー

2014年のブラック企業大賞には、株式会社ヤマダ電機が選ばれました。
Web投票賞にも選ばれていることから、当時非常に注目を集めていたことが分かります。
男性従業員を長時間労働させ自殺に追い込むという不祥事が起きたのが要因です。
また、特別賞に選ばれた東京都議会は、当時メディアにも多く取り上げられていましたが、女性議員へのセクハラが要因で選ばれました。

【歴代のブラック企業大賞:2013年】

ブラック企業大賞、一般投票賞:ワタミフード株式会社

業界賞:クロスカンパニー株式会社

特別賞:国立大学法人 東北大学

教育的指導賞:株式会社ベネッセコーポレーション

【ノミネート企業】

①株式会社サン・チャレンジ

 ②株式会社 王将フードサービス

 ③西濃運輸株式会社

 ④株式会社東急ハンズ

2013年のブラック企業大賞は、ワタミフード株式会社が受賞しました。
有名な居酒屋チェーン店を展開している会社ですが、2008年6月、当時26歳だった正社員の女性が、過労自殺に追い込まれるという不祥事が発覚しました。
当時その女性は月140時間を超える残業を強いられており、最終電車で帰宅ができず、店舗で朝まで過ごすという生活を続けていたそうです。
さらに企業が従業員に配布している冊子には「365日24時間死ぬまで働け」など不適切な言葉が綴られおり、明らかなブラック企業そのものです。

【歴代のブラック企業大賞:2012年】

ブラック企業大賞:東京電力株式会社

市民賞:株式会社ワタミ

特別賞:株式会社ウェザーニューズ

ありえないで賞:株式会社ゼンショー

業界賞:株式会社フォーカスシステムズ

【ノミネート企業】

①SHOP99(現ローソンストア100)

 ②株式会社すかいらーく

 ③有限会社陸援隊および株式会社ハーヴェスト・ホールディングス

 ④株式会社丸八真綿

2012年、初めてのブラック企業大賞には、東京電力株式会社が選ばれています。
東京電力は、全国各地に原発を設置し、危険な被爆労働を、下請けの会社に外注し、日雇いやアルバイトの人が危険な作業をさせられていました。
技術の少ない従業員に危険な作業をし、社内の社員だけを守るという残虐なやり方で企業を守ってきたことが明らかになりました。
2011年3月の東日本大震災をきっかけに、これらの事実が注目されるようになり、ブラック企業大賞に選ばれました。

ブラック企業を社会から無くすために覚えておきたいこと

歴代のブラック企業大賞にノミネートされた企業を紹介しましたが、日本社会のブラック企業はまだまだ他にも存在します。

そんなブラック企業を社会から無くすためには、ブラック企業を知り、働かないこと、そして消費者としてサポートしないことが重要です。

普段使っていた商品を作っている企業が、社内では従業員を奴隷のように扱い、過労死に追い込んでいるとしたらどう思いますか?

有名な大企業も、働く人がいなくなり、利用する消費者がいなくなれば存続することはできません。

歴代のブラック企業大賞を見ながら、普段利用している商品やサービスは、本当に健全な企業で生み出されているのかを確認してみてください。

また、ブラック企業に入社しないためには企業選びが重要です。

下記の記事では、年代別に転職成功のポイントやおすすめの転職サイトを紹介しています。

ぜひご覧ください。

歴代のブラック企業大賞まとめ

ブラック企業大賞にノミネートされた、歴代の企業を紹介しました。

歴代のブラック企業大賞の中でも、発表後に改善が見られた企業もあるので一概には言えませんが、就職や転職先を探すときは避けたほうが無難な企業と言えるでしょう。

また消費者としても、従業員を過労死に追い込むような企業で生産されている商品やサービスを使い続けますか?

ブラック企業大賞を参考に、一度考えてみましょう。

下記の記事では絶対に入社してはいけないブラック企業の特徴を解説しています。

本記事と合わせてぜひご覧ください。