平均勤続年数が10年という数字は短いのでしょうか?平均勤続年数が短いということは、居心地が悪いあるいは業績等に不安があり「早期退職が多いのでは」などの予想をすることができます。
しかし、平均勤続年数が短いからといって、その企業が良くないとは言いえません。今回は平均勤続年数が短くなる理由を解説していきます。
平均勤続年数とは?
会社に勤めている従業員の勤続年数の合計を、従業員数で割った年数です。
平均勤続年数は男性、女性で平均勤続年数が変わりますが、おおよそ10年から12年となっています。定年まで勤める人もいれば、自分が勤めた会社が嫌になって退職する人もいます。
平均勤続年数はどうやって調べる?
企業に直接、平均勤続年数を聞くことは可能です。しかし、就活や転職の際に自分の志望する企業に、平均勤続年数について聞きづらいという人もいるでしょう。。
企業が自社のホームページで公表しているところもありが、それでも分からない場合は、OB・OG訪問などで質問するという手もあります。
勤続年数10年が短い理由
平均勤続年数が短い企業はどのような特徴があるのでしょうか。
「勤めている企業の居心地が悪い」あるいは「業績等が不安なので早期に退職をしている」などの意見が多いです。
平均勤続年数が少ないがためにブラック企業というわけではありませんが、ブラック企業である確率は高いです。
平均勤続年数が短くなる理由を4つあげて解説します。
創業から日が浅い
創業年数が短いと必然的に社員の年数も短くなります。
そのため、創業から日が浅い企業は平均貴族年数が短いからとって、ブラック企業というわけではない場合が多いです。
中途採用が多い
中途採用が多いということは転職者が多いと考えられます。中途採用が多くなれば平均勤続年数も短くなります。
特に技術職では、即戦力になるような人を求めている企業も多く、平均勤続年数が短くなりやすいです。
他の企業と合併している
企業自体はそれ以前からありますが、途中で他社と合併をした、という場合も平均勤続年数が短くなります。
そのため、平均勤続年数が短い企業は、以前合併したことがないかという点においても確認が必要です。
平均勤続年数が長い企業
平均勤続年数が長い企業は、経営が安定して、給料も年々上がっていく傾向にあるので、長年勤める社員が多いです。。
しかし、社内の序列も安定していて、出世しづらい、責任ある仕事をなかなか任せてもらえない、個人としては成長しづらいという欠点があります。
平均勤続年数が長い企業の特徴
勤続年数が長いということは、その企業で長く働いている人が多いということです。
勤続年数の長さは経営手腕のものさしにもなります。これまでの景気や社会情勢にも負けずに、企業を存続させたということは非常に大きな功績です。
そのため、長く勤めている社員がいるというのは「働きやすい職場環境」「やりがいある仕事ができる」「昇給が約束されている」といったプラスの」というイメージを抱く人も多いです。
労働環境が良い
平均勤続年数が長い企業は労働環境がいいので、長く働くことが可能です。労働環境が良い要因としては、残業が少ない、福利厚生が整っているなどがあります。
また、上司から仕事を押し付けられることのなく、自分で率先して仕事ができる環境というのも労働環境が良い企業といってよいでしょう。
上記にようなホワイトな職種については下記の記事にまとめています。
興味のある方はぜひご覧ください。
待遇がよい
待遇が良い会社とは、給料が良い、会社の行事への参加が強制でない、休日出勤がない、など働く人にとって良いことが多いです。
また、福利厚生も整っているほうが会社への不信感もなくなります。
待遇が良い会社に勤めていれば、不満も少ないので、転職する人も少なく、平均勤続年数が長くなります。
年功序列の制度が残っている
平均勤続年数が高くなればなるほどスキルやノウハウ、経験といった人が増えてきて、会社内で上下関係が築き上げられているということです。
そのような企業の大きな特徴として年功序列があります。
年功序列とは、1つの会社で長く勤務すれば、自動的に一定の役職を得ることができるというシステムです。
平均勤続年数が長い企業は、このような年功序列の制度を取り入れている企業が多いです。
また、銀行なども比較的、平均勤続年数が長い企業といえます。他の企業や業種に比べて年功序列の制度が強く、給与が良いなどの特徴があります。
メガバンクの年収については以下の記事で詳しく説明していますので、ぜひご参照ください。
平均勤続年数が少ない企業
自身のステップアップのために中小企業を利用するという場合も、平均勤続年数が短くなりやすいです。
例えば、「中小企業で専門職を数年学んでからに転職する」などのステップアップを考えた場合、中小企業の平均勤続年数は短くなります。
平均勤続年数が短い企業の特徴
平均勤続年数が短い企業は規模の小さな企業だけではありません。
企業の規模にかかわらず、平均勤続年数が短い企業にも共通している特徴があります。
ここでは、平均勤続年数が短い企業に見られる特徴を2つご紹介します。
労働環境が悪い
平均勤続年数が短い企業の特徴として、労働環境悪いというものがあります。
労働環境悪さとは、働く人が何らかの理由で「働きにくい」と感じる要素が職場の環境にあることです。
労働環境悪さの中には、「空調が効いていない」など物理的要因や「パワハラやセクハラが横行している」などの人的要因もあります。
働く人にとって良い環境だと、早期退職となることが多いです。
上記のようなブラック企業の特徴については下記の記事にまとめています。
興味のある方はぜひご覧ください。
企業の規模が小さい
企業規模が小さいと、状況によっては業績を理由に早期退職を募られることもあります。また、社員自身が行き先に不安を感じて自ら転職をするということもあります。
企業規模が小さくても長く経営している企業はたくさんありますが、新卒よりも中途採用が多く、平均勤続年数が伸びないという企業も多いです。
企業規模が比較的小さく平均勤続年数が短い場合は、中途採用率の高さや、近年の業績などに目を向けてみましょう。
平均勤続年数よりも離職率に気をつけよう
平均勤続年数も大事ですが、3年後離職率にも目を向けてみてください。大卒で約20%の人が3年以内に離職をしています。
一般的には3年後離職率が30%に届くと、その企業はブラックではないかと言われています。
入社してから3年で退職するということは、それだけ新人が育っていないということです。また、すでに退職している社員の勤続年数は平均勤続年数には含まれませんので、注目しておきましょう。
まとめ
平均勤続年数は企業を知る上で重要な情報ですが、一概に平均勤続年数の数字だけで企業の価値を判断せずに、他の指標や自分の志向とも合わせて読み取るようにすることが大切です。
平均勤続年数が短い要因が数字上で分からない場合は、OB・OG訪問や、会社説明で質問してみましょう。
自分がどう働きたいかを考えながら企業研究を進めて、自分に合った企業を見つけるために、インターンシップに参加するのもおすすめです。