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販売職から事務職へ転職!志望動機と自己PRの書き方は?転職後のギャップも紹介!

販売職は、お客様とのコミュニケーションや販売目標という明確な目標があり、非常に刺激とやりがいを感じることができる職種です。

しかし、体力的な負担を感じたり、厳しいノルマを課された場合は精神的な負担を感じたりすることも度々あります。

また、将来のキャリアを考える際に、このまま販売職を続けることに不安を感じる方も多くいます。

このような状況で、デスクワークを基本的な業務とし、ライフワークバランスが取りやすい事務職を視野に入れることもあるでしょう。

今回は、人気職種の1つである事務職について詳しく解説し、販売職から事務職への転職でポイントとなる志望動機と自己PRについて例文を用いて紹介します。

事務職の種類と仕事内容

事務職というと、机に向かってひたすらパソコンを操作しているイメージを持つかもしれません。

しかし、事務職にも様々な種類があり、中には営業と取引先に足を運んで仕事をするなど、販売職での経験を発揮できるものもあります。

今回は、主要な6つの事務職について紹介します。

一般事務

一般事務とは、電話対応、来客対応、資料作成、データ入力、郵便物の発送や管理など幅広い業務を担当し、裏方から会社を支える事務職です。

多くの方がイメージする事務職の仕事は、この一般事務の業務に当たります。

会社によって業務内容が変化することもしばしばあり、特に中小企業では人事や経理などの専門的な仕事を任されることもあります。

下記の記事では一般事務について詳しく解説しています。

ぜひご覧ください。

営業事務

営業事務は、会社の営業を様々な面から支える役割を担います。

オフィスで裏方の仕事に徹する一般事務と比べて、営業事務はより前線に出て仕事をすることが多いことが特徴です。

営業に同行して取引先に足を運び、商談をまとめる営業が円滑に仕事に取り組めるようにサポートするだけでなく、時には取引先とやり取りをすることもあります。

つまり、コミュニケーション能力が必要とされるため、販売職からの転職をするに当たって、前職のスキルや経験を活かすことができるのです。

下記の記事では不動産営業事務について詳しく解説しています。

経理事務

経理事務とは、基本的には会社のお金の流れを管理する仕事を指します。

ルーティンワークとしては、取引先からの入金や、仕入先への支払いが確実に行われているかを管理するといった入出金管理があります。

また、月末や期末においては、月次決算、給与計算、決算業務、税務申告、年末調整など、お金に関する業務を一通り担当することがほとんどです。

事務職の資格については後述しますが、経理事務は特に簿記2級以上を取得していると非常に有利です。

中には、簿記2級に合格していることを応募条件としている会社もあるので、経理事務を目指す人は簿記検定の取得を視野に入れましょう。

総務事務

総務事務とは、社員延いては会社全体が円滑に動けるようにサポートする仕事のことを指します。

「何でも屋さん」と呼ばれることもあるほど、その活躍フィールドは非常に多岐にわたります。

具体例としては、職場で使用する備品の管理や補充、清掃業者の手配、各種設備の管理、株主総会の企画や運営などが挙げられます。

また、新入社員歓迎会や懇親会などの社内イベントを企画、運営することもあるようです。

幅広い業務をこなす柔軟さや対応力が問われる職種です。

貿易事務

貿易事務は、海外との商売を行う商社や海外展開をしているメーカーの輸出入管理で力を発揮します。

仕事内容としては、貿易に関する書類の作成や各種手続き、商品の出荷や納入の管理などがあります。

海外との貿易はリスクを極力軽減するために、多くの手続きを踏んで慎重に行われます。

その際に発生する様々な業務を、貿易事務が担い、正常に輸出入が行われるように管理するのです。

海外と仕事をすることが前提となっているため、英文書類や英文メールのやりとりはもちろんのこと、実際に口頭で英語を使う場面も多々あります。

英語力を活かして仕事がしたいと考えている方には、興味深い仕事でしょう。

医療事務

医療事務は、勤務先の病院やクリニックにて受付、会計事務、そして診療報酬の請求を行うことが主な業務です。

医療保険に関する知識は必要となりますが、それ以上に、患者さんや同じ職場の医療従事者の方々とのコミュニケーションを円滑に取ることが求められます。

事務職のやりがいとは?

事務職はルーティンワークが多く、裏方からのサポートに徹するイメージが強い仕事です。

そのため、お客様とコミュニケーションを取って売上目標を追求する販売職のような刺激がなく、やりがいを感じにくいと思われるかもしれません。

しかし、縁の下の力持ちとして会社全体を支えることで、前線で働く社員の生産性を大幅に向上させることができます。

つまり、職場全体を見て自分から主体的に職場環境の改善を進めていくことで、会社の発展に貢献するというやりがいを感じることができるのです。

見方を変えると、事務という仕事にやりがいを感じられるか否かは自分次第ということです。

また、表面的な部分ですと、各種オフィスソフトの利用方法の習得やタイピング速度の向上など、パソコンスキルの大幅な向上を実感することもできるでしょう。

自身のキャリアにつながるスキルを磨くことができるという点は、仕事のモチベーション向上につながります。

販売職から事務職に転職する理由

事務職は様々な職種の中でも非常に人気が高く、販売職から事務職に転職したいと考える方は非常に多いです。

つまり、事務職には、販売職には無い様々なメリットがあるということです。

一般的に、どのような理由から販売職から事務職への転職を検討するのかについて紹介します。

①肉体的な負担を軽減したい

1つ目は、販売職は体力的に厳しいため、デスクワーク中心の事務職に転職がしたいという理由です。

販売職は基本的には立ち仕事であり、お客様の対応をする際も非常に体力を消耗します。

特に、女性にとっては肉体的な負担はより大きいでしょう。

一方で、事務職は基本的にデスクワーク中心の業務が多く、販売職と比べると体力的な負担は大幅に軽減されます。

②ライフワークバランスを大切にしたい

2つ目は、事務職はライフワークバランスを取りやすいという理由です。

販売職は土日祝日でも出勤しなくてはならないことが多く、ワークライフバランスが取りづらい傾向があります。

一方、事務職は基本的にはルーティンワークであり、大きなトラブルが発生しない限り、土日祝日は休むことができます。

そのため、「定時で上がりたい」、「土日祝日はきちんと休みたい」と考えている方にとって、事務職の働き方は非常に魅力的でしょう。

③将来の人生設計を組み立てやすくする

3つ目は、事務職は販売職と比較して、将来のキャリアプランや人生設計が組み立てやすいという理由です。

基本的に接客を主な仕事とする販売職は、他の職種へ転職することが難しく、基本的には接客というフィールドでキャリアアップを目指すことになります。

その理由としては、接客というスキルを販売職以外に応用させることは難しいと一般的に捉えられるからです。

しかし、少しでも早い段階から事務職に転職することができれば、他の職種でも応用可能な様々なビジネススキルを身に着けることができます。

つまり、事務職で培ったスキルや経験によってキャリアアップを目指す方が、可能性は広がるということです。

同時に、ライフワークバランスを取りやすい事務職ならば、結婚、出産、育児などのライフステージを迎える際の人生設計がしやすいという側面もあります。

未経験で事務職に転職した際のギャップや辛さ

表に立ってお客様とやり取りをする販売職と、裏方としてデスクワークを行う事務職は真逆の性質をもった仕事であるといえます。

そのため、転職後にギャップや辛さを感じることへの不安や、そもそも未経験から事務職の仕事ができるのかという不安があるでしょう。

結論から言うと、個人によって向き不向きの要素が大きいため、一概に転職後にギャップや大変さを感じるとは言い切れません。

しかし、お客さんとのコミュニケーションや販売目標を追求することにモチベーションを感じる方が、事務職としてのやりがいを見出せないというケースもあります。

確かに、事務職は販売職と比べると地味なイメージを持たれるかもしれません。

しかし、自身の考え方一つでいかようにもやりがいを作り出せるという点で、事務職にやりがいを感じられるか否かは自分次第であるとも言えるでしょう。

また、デスクワークを中心とした事務職の仕事において必要となるパソコンスキルに不安を抱くかもしれません。

IT企業などの高度なパソコンスキルを要求する職場では、事務職であっても専門的なパソコンスキルを要求されることもあります。

しかし、多くの企業での事務職では、タイピングやオフィスソフトの基本的な使用方法など、基本的なパソコンスキルがあれば十分です。

前職でパソコンを使用していた経験があれば、さほど問題はないでしょう。

一方、貿易事務、経理事務、医療事務など、専門的な事務仕事を任される事務職に応募する場合は、英語、簿記、医療に関する最低限の知識が必要となります。

事務職に向いている人の特徴

事務職に転職してからギャップを感じるか否かは個人によりますが、事務職に向いているとされる方の特徴はいくつか挙げられます。

①周りをよく見て、細やかな対応ができる人

事務職の基本的な役割は、社員や会社が円滑に仕事延いては事業活動を進められるようにサポートすることです。

そのため、現在の職場環境をより良くするために、自ら周囲に気を配り、改善点や問題があれば臨機応変に対応することが求められます。

②真面目かつ丁寧に物事に取り組める人

事務職は、書類作成、備品の管理、データ入力など、地道ではあるものの丁寧に行わなければならない業務を多く任されます。

そのため、真面目に責任感を持って作業を行い、丁寧に仕事を進めることが得意な方は重宝されます。

一方、大雑把な性格で、こつこつと作業を積み重ねることが苦手な方は、事務職に向いているとは言えないでしょう。

③コミュニケーション能力がある人

デスクワーク中心の事務職であっても、コミュニケーション能力は重要です。

同じ職場の社員とのコミュニケーションはもちろんのこと、電話対応や来客対応では社外の方とコミュニケーションを取らなければなりません。

裏方の仕事であっても、人と人とのコミュニケーションは仕事を円滑に進める上での基本ですので、最低限のマナーや敬語は習得するべきでしょう。

前職が販売職であった方は、むしろこのコミュニケーション能力の高さを発揮することができます。

履歴書や面接での志望動機の作り方

履歴書や面接では志望動機を書いたり述べたりする必要がありますが、販売職から事務職への転職の志望動機を作成する際には一工夫が必要です。

なぜなら、前線で活躍する販売職と裏方で会社を支える事務職では、業務や求められる役割の性質が大きく異なるからです。

未経験から事務職への志望動機を作る際のアプローチとして、2つの考え方を紹介します。

1つ目は、「販売職よりも事務職が自身に合っていると感じたから」というアプローチです。

販売の仕事であったとしても、無意識に様々な事務の仕事をこなしていることは多いです。

この2面性のある前職の経験を持ち出し、「販売の仕事と事務の仕事を比較した上で、自分には裏方の事務作業のほうが合っていると感じた」と説明することができます。

つまり、自身の適性を軸にした志望動機です。

2つ目は、「直接商品を売る販売職よりも、管理業務である事務職の重要性を感じた」というアプローチです。

販売職は、商品を販売するに当たって前線で活躍する部隊です。

一方、事務職は店舗や職場全体を俯瞰的に見て管理する仕事であり、より高い視点が求められます。

この両者の違いに着目し、「全体を見渡して管理する役割の重要性を理解しており、その役割を果たしたい」という観点で志望動機を作ることも可能です。

紹介した2つのアプローチは完全に別れているわけではありません。

むしろ両方を組み合わせて志望動機を作ることで、より説得力を上げるべきでしょう。

最後に、以上のポイントを盛り込んだ例文を紹介します。

例文
私は、前職にて販売員としてコミュニケーションスキルに磨きをかけることや、緻密な顧客情報の分析と管理を継続的に行うことで、店舗の売り上げ向上に貢献して参りました。
販売員としての職務に大いにやりがいを感じる一方で、徹底した顧客情報と売上数値の分析や、それに伴う改善活動を行うことで、各種データ管理等の管理業務が売上に与える影響の大きさを実感しました。
同時に、これらの管理業務に携わることに自身が大いにモチベーションを見出すことができると考えるようになりました。
自身のモチベーションの源泉と適性を鑑み、更には貴社の事業内容と理念に大いに魅力を感じたため、貴社の事務職として働きたいと考えております。  

以上の例文では、先ほど解説した自身の適性と事務職の重要性という2つの観点が盛り込まれています。

履歴書や面接での自己PRの作り方

自己PRを作成する際には、前職で培ったスキルや経験をどのように事務職として活かすことができるかについて説明する必要があります。

現職である販売職と、転職を希望している事務職で求められるスキルや経験の共通点を探し出し、そのスキルや経験を事務職として発揮できることをアピールしましょう。

例として、営業事務に応募する際には、販売職で培ったコミュニケーションスキルや、提案力等のスキルが発揮できます。

また、外国語を多用する環境で販売の仕事をしていた場合には、語学力を強みとして貿易事務の求人でアピールすることができるでしょう。

販売職の業務は接客に限らず、事務作業も伴うことは多いです。

もう一度、自身が販売職で培ったスキルや経験を整理し、自己PRに繋げましょう。

以下に例文をいくつか紹介します。

例文①
私は社内外問わず様々な方に柔軟に対応するコミュニケーション能力を強みとしています。
前職の販売職では、幅広い年代のお客様に対して商品の提案を行うと同時に、店舗内のスタッフをマネジメントする役割として信頼関係構築に努めて参りました。
事務職の経験はございませんが、自身のコミュニケーションスキルに加え、自身の高い向上心を発揮することよって貴社の事務職として活躍できると考えています。
例文②
販売職としてお客様に対応するスキルを培うと共に、データ管理、伝票処理、在庫管理、備品管理などの事務仕事を通して事務処理能力を磨いてまいりました。
特に後者では、物事の優先順位を明確化し、効率化できるものは自動化することで生産性向上を図り、重要な業務についてはミスが無いように徹底した管理体制を築きました。
これらのコミュニケーションスキルや事務処理能力を最大限活かし、貴社の事業発展に貢献して参ります。

事務職への転職に有利な資格3選

事務職への転職をするに当たり、資格は絶対的に必要なものではありません。

しかし、資格を取得することで、自身のスキルを定量化することができるため、転職活動で有利に働く場合は多いでしょう。

ここでは事務職として転職する際に活用しやすい資格を3つ紹介します。

①簿記検定

簿記は、企業のお金の管理に関する事象を記録する技術を指します。

特に、経理事務として日々の仕訳の作成や期末の決算などを行う際に必要となる会計スキルを証明してくれます。

経理事務を目指す方は、2級以上を取得しておくと非常に有利でしょう。

②MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)

MOSとは、WordやExcelなどのマイクロソフト社製ソフトに関するスキルを証明する資格です。

パソコンの実践的なスキルを客観的に証明することができるため、事務職として他の応募者と差別化を図りたい方は検討すると良いでしょう。

③TOIEC

TOIECとは、様々な英語スキルを証明する検定の中でも非常に認知度の高い検定です。

特に、日本の就職、転職市場では頻繁に用いられます。

外資系企業の事務や貿易事務など、英語を用いる職場での事務職を希望する場合は、高いTOIECのスコアを取得するべきでしょう。

まとめ

今回は販売職から事務職に転職をする際のポイントを様々な観点から解説しました。

転職を検討されている方は、そもそも事務職がどのような業務を行う職種なのかについて研究し、具体的な仕事のイメージを掴みましょう。

その上で、自身のこれまで培ったスキルや経験を棚卸し、この記事を活用して志望動機や自己PRを組み立てましょう。

また、他の応募者よりも有利な状態で転職活動に臨みたい方は、資格を取得することで自身のスキルを証明するという方法も有効でしょう。

下記の記事では年代別に転職成功のポイントを解説しています。

転職を検討している方はぜひご覧ください。