「これから人材派遣の業界に入って、営業職をしたいのですが、離職率が高いって本当ですか?
仕事内容、そして何故、離職率は高いのか知りたいです。」
人材派遣営業の仕事は離職率が高いと言われています。
主な仕事は自社の商品=人材スタッフを他の会社に紹介する事がメインな仕事です。
ですが、商品=人なので、簡単な仕事ではないのが実情です。
本記事では主に下記のことを解説していきます。
- 人材派遣の離職率は?
- 仕事内容
- 何故、離職率が高いのか
- 人材派遣営業のメリット
- 人材派遣営業の仕事がキツイと感じたら、転職もあり
本記事を読むことによって、人材派遣営業の離職率、そして人材派遣営業の離職率が高い理由を知る事ができます。
また、人材派遣営業を仕事とするメリットも同時に解説していきます。
それでは解説に移りましょう。
人材派遣営業の離職率は?
結論から、言うと人材派遣営業においての離職率は高いとされています。
具体的にはある人材派遣会社では50人新卒採用を行いましたが、3年間の内に28人が離職するなど、離職率は半分以上の会社もあるそうです。
まずは人材派遣営業の仕事を大きく2つに分けて説明していきましょう。
- 新規の営業
- 既存の営業
新規の営業は文字通り、取引のない会社に出向いて、自社のスタッフを営業していくことです。
そして既存の営業は、新規の営業とは逆で取引のある会社先に出向いて、自社のスタッフを営業するということになります。
その中で、離職率が高いのは新規の営業です。
何故なら、新規の営業は飛び込み営業、つまりノンアポで新規のお客様に営業をすることになるからです。
例えば、新規の会社にアポを取らずに入り「上司の方はいらっしゃいますか」と受付で案内してもらい、自社のスタッフの説明をして帰っていくパターンがあります。
基本的には対応してくれる会社もありますが、「ウチは人が足りている」という理由から門前払いをされることも少なくありません。
また、新規の営業は「テレアポ」という仕事もあります。
テレアポは文字通り、電話でその会社にアポイントを取り、営業を行うパターンです。
こちらも基本的には対応してくれる会社もありますが、門前払いをされることも少なくありません。
したがって、離職率が高いのは人材派遣で新規の営業を任される人たちになります。
人材派遣営業の仕事内容
では、ここでおさらいも兼ねて、人材派遣営業の仕事内容を説明していきましょう。
人材派遣の仕事は大きく分けて、3つあります。
- 新規開拓のため、企業様を訪問する
- 既存お客様の定期訪問
- 企業様の要望と人材のマッチング
その①:新規開拓のため、企業様を訪問する
新規開拓のため企業様を訪問するは前述した通り、取引のない会社先に出向いて、自社のスタッフを営業していくことです。
この仕事は主に新入社員や若手の社員が登竜門として、受け持つ事が多いです。
何故なら、新規開拓の仕事をする事で営業スキルを身に付ける事ができ、お客様と親しくなれる可能性があるからです。
営業の経験値をあげる、コミュニケーション能力をあげるという意味で、新入社員や若手社員が行う事が多いです。
その②:既存のお客様への定期訪問
既存お客様の定期訪問は、取引のある会社先に出向いて、自社のスタッフを営業する事です。
その他にも、自社が派遣したスタッフがいる会社先に訪問して、その会社の人とスタッフを交えて面談などを行います。
こちらの仕事は新入社員も行いますが、どちらかと言うと中堅社員などが行う場合が多いです。
何故なら、派遣先の管理者部門の人と話す場合が多いので、ある程度の肩書きがないと同じ目線で話せない場合があります。
例えば、派遣先のスタッフの進捗や状態を確認するのは、その現場にいる会社の上長になるので新入社員がそこで担当となると少し違和感があります。
したがって、中堅社員やある程度肩書きをもった人が既存お客様の定期訪問をする事が多いです。
その③:企業様の要望と人材のマッチング
上記2つは人材派遣から企業先への営業の仕事や進捗確認になりますが、3つ目はお客様からの要望と人材のマッチングです。
これは、企業様から「こういうスタッフが欲しい」と依頼があり、自社のスタッフとマッチングさせる仕事になります。
例えば、企業様から夜勤スタッフが欲しいと言われたら、夜勤を希望もしくは出来るスタッフとマッチングさせるイメージです。
人材不足と言われる昨今、人材派遣の重要な仕事のひとつと言っても過言でしょう。
「人材派遣の仕事内容はわかりました。
ですが、これで離職率が高いとはあまりイメージできません。
何か理由があるのでしょうか。」
このような疑問を持つ人もいると思いますので、次の翔で説明していきます。
何故、人材派遣営業は離職率が高いのか
では何故人材派遣営業は離職率が高いのでしょうか。
前述したように、人材派遣で離職率が高いのは、新規営業の人たちです。
そこを踏まえた上で、3つ理由を解説していきます。
- とにかく、仕事が多い
- ノルマを課せられる
- 飛び込み営業等で精神的に疲れる
その①:とにかく、仕事が多い
人材派遣の新規営業の仕事はとにかく、仕事が多いです。
もちろん、既存のお客様への営業もやることは多いですが、新規営業は文字通り新しい会社の開拓なので、やることは多いです。
- 新規お客様への飛び込み営業
- テレアポでの新規お客様開拓
- スタッフを紹介したお客様のフォロー・ヒアリング
- 新規で開拓したお客様の記録の記入(営業日報)
- その他雑務
上記のように1日、1週間ではとてもこなせない仕事量があります。
仕事が山積みという状態なので、一部の営業の人は休日出勤をしてカバーしている人も存在します。
したがって、仕事量の多さで、離職してしまう人も少なくありません。
その②:ノルマを課せられる
人材派遣の新規営業の人は会社側からノルマを課せられます。
もちろん、会社にもよりますが、多いところでは1日10件取ってこないと月のノルマを達成できない場合もあります。
1日10件成立をしないといけないということは、それ以上の件数を回らないと案件は成立することはできません。
このように、厳しいノルマを課せられてそれに耐えきれなくなり辞めていき、離職率が高まるケースも多いです。
その③:飛び込み営業等で精神的に疲弊する
前述したように、新規の人材派遣の営業は「ノンアポ」で営業する事が多いです。
- ノンアポで飛び込み営業をする
- ノンアポでテレアポ営業をする
このように、全く取引先がないところに行って、営業活動をします。
もちろん、受け入れてくれる場合もありますが、全く取り次いでくれない場合もあります。
そして、酷い場合は門材払いをしてくるお客様もいるのが現実です。
門前払いをするお客様のスタンスとしては、「ウチはスタッフが足りているから、おたくにかまっている場合はない」という意味になります。
上記の事が積み重なり、特に新入社員は精神的に病む事になる場合があります。
その結果、退職して、離職率が上がる結果になるという事です。
「人材派遣の営業で離職率が高いのはわかりました。
では、人材派遣をする上でのメリットはなんですか?
このままだと人材派遣をする人たちになんのメリットもなさそうですが。」
このような疑問を持つ人もいると思います。
確かに今までの説明の流れから言うと、人材派遣営業の仕事はイメージとしては悪い、になるハズです。
しかし、人材派遣営業の仕事をする上でのメリットも存在します。
次の章で詳しく解説していきます。
人材派遣営業のメリット
前述したように、人材派遣営業をする上でのメリットとは一体何でしょうか。
- 成果によって、年収が上がる
- 営業スキルが上がる
- 人の人生を変える事ができる
その①:成果によって、年収が上がる
人材派遣営業のメリットのひとつは「成果によって、年収が上がること」です。
人材派遣の営業はノルマを課せられるので、当然成果が求められます。
そして、その成果を達成したら、評価が上がり昇給するというシステムです。
したがって、成果を多くあげたら、年収がどんどん上がることになります。
一般的に、人材派遣営業の年収は400万から500万です。
これに成果給も入ってくるので、成果をどんどんあげたら、必然的に上がるということになります。
実際に人材派遣営業をしている人で、年収1,000万を超える人も存在します。
したがって、成果給ということが、人材派遣営業のメリットのひとつです。
その②:営業スキルが上がる
営業スキルが上がることも、人材派遣営業をする上でのメリットのひとつです。
何故なら、人材派遣の営業はいろいろな営業を行うからです。
ここでおさらいしてみましょう。
- 新規お客様への飛び込み営業
- 新規お客様へのテレアポ営業
- 既存お客様への営業
- 派遣したスタッフが在籍する企業様への訪問・ヒアリング等
- 派遣したスタッフの進捗・管理
このように人材営業をやる上で身につく営業スキルはかなり高いです。
また、途中で離職したとしてもスキルは自分に身についています。
したがって、会社に残っても辞めたとしても営業のスキルは身に付いているので、営業をする戦力のひとつとして自分を位置付ける事ができます。
その③:人の人生を変える事ができる
人材派遣営業の、やりがいを感じる事のトップとして挙がるのが「人の人生を変える事が出来る」という事です。
何故なら、スタッフをお客様のところに派遣した際にそこで能力を見出され、そのまま社員になることも少なくないからです。
そして、スタッフから「あなたのおかげで派遣から正社員になれた。人生が変わった。」とお礼を言われることも少なくありません。
実際にある企業で派遣社員として入り、そこで営業スキルの能力を見出され、正社員になってマネージャーの地位までいけた人も存在します。
確かに、人材派遣営業の仕事はやる事は多く、過酷な労働環境です。
しかし、上記のように時には人の人生も変える仕事になるので、そこがメリットでありモチベーションになることもあります。
人材派遣営業の仕事がキツイと感じたら、転職もあり
人材派遣営業の仕事は確かにやりがいもありますが、やはりキツイのが現実です。
実際、やりがいを感じても身体や心がついていけず、辞めてしまう人も少なくありません。
その場合は、思い切って辞めて他の業種に転職するのもアリでしょう。
人材派遣営業の仕事は前述したように、「営業スキル」は間違いなく身に着きます。
転職や仕事で重要視されるのは対人スキル、つまり相手とのコミュニケーション能力です。
したがって、仮に人材派遣営業から転職したとしても次の仕事を得ることは十分可能といえるでしょう。
転職で業界を変えるメリットは下記の記事で詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。
まとめ:人材派遣の離職率は高い。でも、スキルは高められ、人の人生を変える事ができる
ここまで人材派遣営業の離職率のこと、人材派遣営業の内容、人材派遣営業の離職率の理由を解説してきました。
その上で、人材派遣営業のメリット、そしてやりがいもあるということです。
ここまで話してきたことをおさらいしてみましょう。
- 人材派遣営業の離職率は高い・その理由として、飛び込み営業が多いから
- 仕事内容は、新規開拓、既存お客様の定期訪問、企業様とスタッフのマッチング
- 離職率の高い理由はメンタル的に負荷がかかる部分が多いから
- メリットは成果給、営業スキルが上がる、人の人生を変えれる
- キツイと思ったら辞めるのもアリ。営業スキルは身に付いているので心配なし
前述したように、人材派遣営業の離職率は高いのが現状です。
しかし、人の人生を動かせる仕事なので、そこにやりがいを感じる事ができれば魅力のある仕事になるのではないでしょうか。
また、営業のスキルも身に着くので、何か自分の身体にスキルをみにつけたいという人にはうってつけの仕事です。
精神的にキツイ、もう無理な場合は他の業界に転職するのもアリです。
その際は自分の身体に染み付いた「営業スキル」が多いに役立つでしょう。
まずは怖がらずに、一度挑戦していくのもアリではないでしょうか。
やるか、やらないかの時点では自分に何が向いているのか、向いていないのかは分かりません。
まずはやってみて、そして不向きだと思ったら方向転換して、違う仕事をすることも自分の人生において無駄ではないです。
下記の記事では年代別に転職成功のポイントを解説しています。
ぜひご覧ください。